消化器内科はどんなときに受診すべき?
2025.07.02更新
【消化器内科はどんなときに受診すべき?】
■ 消化器内科とはどのような診療科か
消化器内科では、食道・胃・小腸・大腸といった消化管や、肝臓・胆のう・膵臓といった消化を助ける臓器に関する病気を専門的に診療しています。
たとえば、「お腹が痛い」「胸やけが続く」「便の調子が悪い」といった比較的軽い症状から、がんや慢性の炎症性疾患など重い病気まで、幅広い不調に対応しています。
おなかの不具合は、生活の快適さに直結するだけでなく、早期に発見・治療しないと深刻な疾患に進展することもあります。
早めの受診が健康を守る第一歩です。
■ どんな症状があれば、消化器内科に行くべき?
「ちょっとした不調だから様子を見よう」と我慢される方も少なくありませんが、以下のような症状がある場合は、
当院の内科外来受診をご検討ください。
・胃の痛みや胸やけが長引いている
市販の薬を使っても改善しない場合、胃炎や胃潰瘍、逆流性食道炎といった疾患が潜んでいることがあります。
・食欲が出ない・体重が減ってきた
原因不明の食欲低下や体重減少は、消化器疾患に限らず、全身の病気が背景にあることも考えられます。
・便秘・下痢が続いている
2週間以上便通異常が続く場合は、過敏性腸症候群、潰瘍性大腸炎、大腸がんなどの可能性があります。
・血便や黒っぽい便が出る
血液が混じった便やタールのような黒い便は、消化管のどこかで出血が起きているサインかもしれません。
・吐き気や嘔吐が続く
胃腸の炎症や閉塞、または肝胆膵の病気が原因となるケースもあります。長引く場合は要注意です。
■ 特に注意すべき緊急性の高い症状
以下のような症状は、命に関わる病気の可能性もあるため、できるだけ早く当院へ相談、もしくは救急外来を受診してください。
・急激な腹痛、激しい痛み
急性膵炎、虫垂炎、消化管穿孔など緊急処置が必要な病気のサインかもしれません。
・吐血や下血
吐いたものに血が混じる、赤い便・黒色便が出る場合は、消化管出血の疑いがあり、至急の対応が求められます。
・黄疸(皮膚や白目が黄色くなる)
肝臓や胆道系の障害が進行している可能性があります。
・高熱を伴う腹痛
腹膜炎や感染症などが疑われるため、早急な検査が必要です。
・脱水症や意識の低下
嘔吐や下痢が続いて水分補給ができない状態では、脱水や電解質異常による意識障害が起こることもあります。
■ 受診すべきか迷ったときの判断のポイント
症状が軽くても、次のような場合には受診を考えてみましょう。
・市販薬で改善せず、1〜2週間以上続いている
・症状が徐々に悪化している
・発熱や体重減少、血便など他の症状も出てきた
・ご家族に消化器疾患の既往がある(がん、ポリープ、潰瘍など)
また、40歳を過ぎた方、たばこやお酒の習慣がある方、ストレスの多い生活を送っている方は、
軽い症状でも早めに医師の診察を受けることが大切です。
■ 検査・予防目的での消化器内科受診も重要
消化器の病気の中には、症状が出にくいまま進行するものも多いため、症状がなくても定期的な検査を受けることで、病気の早期発見・早期治療が可能になります。
・40歳以上の方は、一度胃カメラ・大腸カメラの受診を
胃がんや大腸がんは、早期に発見できれば治療の選択肢も広がります。
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・ピロリ菌の検査と除菌
ピロリ菌は胃がんのリスクに関わる細菌です。陽性の場合は除菌治療を行いましょう。
・肝臓・胆のう・膵臓のチェック
自覚症状が乏しい臓器のため、超音波検査や血液検査での定期的なチェックが効果的です。
・家族に消化器疾患がある方は、若いうちからの受診を
家族歴がある場合、発症リスクが高まる可能性があります。
■ まとめ:消化器の不調は放置せず、早めの相談を
お腹の症状は誰にでも起こるものですが、「大したことない」と思って放置すると、重大な病気が進行してしまうこともあります。
少しでも気になることがあれば、早めに当院を受診し、安心につなげましょう。
当院では、患者様のお悩みや症状に寄り添いながら、総合内科専門医、消化器内視鏡専門医が丁寧に診察・検査・治療を行っています。
定期検査をご希望の方や、不安な症状がある方は、どうぞお気軽にご相談ください。
医療法人社団 俊爽会 理事長
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医 小林俊一
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