インスリン注射について

注射による糖尿病治療 GLP-1受容体作動薬 インスリン注射

GLP-1受容体作動薬とは

GLP-1とはインスリンの分泌を促すインクレチンの一つです。体内ではGLP-1は短時間でDPP-4という酵素に分解されてしまいます。それを改良して長くGLP-1の効果を持続させる薬がGLP-1受容体作動薬になります。前述の内服薬のDPP-4阻害薬に比べ、効果が強く、体重を減らす効果も期待されています。副作用としては吐き気と下痢など胃腸症状が出ることがありますが、多くの場合、一時的で次第に落ち着きます。

インスリン注射とは

すい臓のβ細胞の機能が著しく低下してしまった時は、飲み薬だけで血糖値をコントロールするのは困難になります。そこで用いられるのが、インスリン注射によって身体の外部からインスリンを補充する治療です。

インスリン注射には抵抗がある方が多く、治療が遅れてしまいがちですが、早めにインスリン注射を開始した方が少ないインスリン量で血糖値をコントロールできるようになります。また、低血糖になる可能性が少なく、合併症を防ぐことにも繋がります。インスリン注射の針は通常の注射の針と比べてかなり細く、ほとんど痛みは感じませんので、早めにインスリン注射の導入も検討するようにしましょう。

インスリン注射の回数

1日に打つインスリン注射の回数や使用するインスリン製剤の種類は、患者さまのご状況によって変わります。中にはBOT(Basal supported Oral Therapy)と呼ばれるものもあり、こちらは1日1回で効くインスリン製剤と飲み薬を併用する治療法です。注射が1日1回だけでいいため、インスリン注射に抵抗のある方でも始めやすく、入院なしで導入することができます。当院でもBOTを実施していますので、ご相談ください。なお、血糖コントロールが上手くいかない場合は、インスリンを打つ回数を増やしたり、内服薬を増やしたりする可能性があります。

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