胃痛について

胃痛の主な原因

1. 日常生活

  • 生活習慣の乱れ

  • 不規則な食生活(食べる時間が決まっていない、寝る直前の暴飲暴食など)

  • 食べすぎ(特に脂肪やタンパク質が多い食事)

  • アルコールの飲みすぎ

  • 刺激の強い飲料の過剰摂取(コーヒー、炭酸飲料など)

  • 早食い

  • 喫煙

2. ストレス

仕事関連のストレス
・仕事のプレッシャー
・締め切りに追われる状況
・過度な残業や長時間労働
・職場での人間関係の問題

家庭生活でのストレス
・家事の負担
・育児や介護のストレス
・家族との人間関係の問題

学業に関するストレス
・試験やプレゼンテーションの緊張
・学業成績へのプレッシャー

社会生活でのストレス
・人間関係のトラブル
・社会的な期待や責任

経済的なストレス
・金銭的な問題や負債

健康上の不安

大きな生活の変化
・引っ越し
・転職
・結婚や離婚

日常的な小さなストレス
・通勤ラッシュ
・交通渋滞

デジタル機器の過度な使用
・スマートフォンやパソコンの長時間操作


これらのストレス要因が単独または複合的に作用することで、自律神経のバランスを崩し、胃の機能に影響を与え、胃痛を引き起こす可能性があります

胃は、食道と十二指腸の間に位置する袋状の臓器で、胃の壁は内側から粘膜、筋層、漿(しょう)膜の順にいくつかの層が重なってできています。胃の主な役割は、食道からきた食べ物をため、たんぱく質や脂肪などを消化し、少しずつ腸へと送り出すことです。胃の粘膜からは消化酵素や胃酸を含む胃液が分泌されており、食べ物は胃液と混ざり合うことで消化されます。

3,身体的要因

  • 加齢による胃の機能低下

  • 猫背や肥満による胃の圧迫

4.疾病

  • 胃炎(急性・慢性)
  • 胃潰瘍/十二指腸潰瘍
  • 逆流性食道炎
  • 機能性ディスペプシア
  • 胃がん
  • 食道がん
  • ピロリ菌感染
  • アニサキス症
  • 急性胃腸炎(ウイルスや細菌による感染)
  • 胆嚢結石症/総胆管結石症
  • 急性膵炎/慢性膵炎
  • 狭心症/心筋梗塞
  • 大腸がん
  • 便秘症
  • 大動脈瘤/大動脈解離
  • 上腸間膜動脈症候群
  • 急性肝炎/劇症肝炎

5,その他

  • 薬剤(特に鎮痛剤やステロイドなど)

症状

胃痛は一般的にみぞおち辺りに感じる痛みを指しますが、実際には様々な原因が考えられます。症状の現れ方は人によって異なり、以下のような表現で説明されることが多いです。

  • シクシクする鈍い痛み

  • キリキリする鋭い痛み

  • ズキズキ脈打つような痛み

  • キューと締め付けられるような痛み


以下のような症状がある場合は、早急に医療機関を受診することをお勧めします。当院では予約なしの即日内視鏡検査も実施しています。予約の方が優先となり、当日検査できない場合もありますので、事前に一度お電話でご確認ください。

  • 我慢できないほどの激しい痛み

  • 背中に抜ける痛み

  • 痛む箇所が時間とともに移動する

  • 徐々に悪化する痛み

  • 発熱や吐き気を伴う痛み

  • 市販薬で改善しない痛み

検査方法

胃痛は消化器疾患やストレスなど様々な原因で発生します。正確な診断を行うために以下の検査方法が用いられます。

1. 問診
最初に、痛みの場所、性質、持続時間、悪化する要因などを確認します。
他の症状(吐き気、体重減少、血便など)も重要な情報です。

2. 胃内視鏡検査(胃カメラ)
胃や食道、十二指腸の粘膜を直接観察し、炎症、潰瘍、がんなどを診断します。
必要に応じて病変部の組織を採取し、生検を行います。
ピロリ菌感染の有無も確認可能です。

3.腹部超音波検査(エコー)
肝臓、膵臓、胆のうなどの状態を調べるために使用されます。
被ばくがなく痛みも伴わない安全な検査です。

4.血液検査
炎症や感染症の有無を確認するために行います。
消化器疾患の兆候を探ることができます。

5.心電図
激しい胃痛の場合、狭心症や心筋梗塞の可能性もあり、それらを除外するためにも検査を行います。

6.CT・MRI
胃以外の臓器(膵臓や胆管など)の異常を調べるために使用されることがあります。
尿検査:腎臓や泌尿器系疾患との関連を調べる。

注意すべき症状

  • 黒い便や血便

  • 吐き気・嘔吐が続く

  • 空腹時でも胃痛がある

  • 体重減少や慢性的な胃通

→胃痛は消化器疾患だけでなく他の臓器にも原因がある場合があります。適切な検査と診断で早期治療を目指しましょう。


正確な診断のために、消化器内科では問診、上部・下部消化管内視鏡検査、腹部超音波検査、CT、MRIなどの検査を行います。これらの検査結果に基づいて、適切な治療法を決定します。

当院では、柔らかく痛みが少ない最新のAI内視鏡を使用していますので楽に検査ができます。
胃・大腸カメラの同時検査も可能です。

治療法

対策

  • 食事の改善
    消化の良い食品を選ぶ(お粥、白米、うどん、豆腐、納豆など)
    蒸した野菜や消化しやすいタンパク源(鶏胸肉、白身魚)を摂取
    プレーンヨーグルトやカボチャ、さつまいもを取り入れる
    刺激物、辛い食べ物、脂っこい食べ物、冷たい食べ物を避ける

     

  • 生活習慣の改善
    適度な運動(ウォーキング、軽いジョギング、水泳など)
    ストレス緩和(リラックス方法を見つける)
    十分な睡眠(7時間程度)
    食事時間と量の調整(食事間隔を6時間程度あける、一度の食事で食べ過ぎない)

     

  • 禁煙

     

  • 適切な薬の使用
    市販の胃薬を状況に応じて選択

     

  • 専門医の受診
    症状が改善しない場合は、消化器内科などの専門医を受診


    これらの対策を実践することで、多くの場合胃痛を改善できます。
    ただし、持続する胃痛や重度の症状がある場合は、胃がんなどの深刻な疾患の可能性もあるため、早めに医療機関を受診することが重要です。当院で行っている内視鏡検査を受けることで胃がんの疑いなども調べることが出来ます。

日常生活での注意点

胃痛を防ぐための食事の変化点は以下の通りです。

食べ方の改善

1.規則正しい食事時間を守る
食事と食事の間隔を約6時間空ける
不規則な食事を避け、一定の時間に食事をとる

2.食後の睡眠に注意する
食後2時間以降に就寝する
不規則な食事を避け、一定の時間に食事をとる

3.度に食べる量を調整する
少量ずつ複数回に分けて食事をとる
一度の食事で食べ過ぎないようにする

4.就寝前の食事を控える
寝る直前の暴飲暴食を避ける


5.ゆっくりよく噛んで食べる
食事時間の目安を20分程度に設定
唾液の分泌を促し、消化を助ける

推奨される食材と調理法

1,消化しやすい食材を選ぶ
白身魚、白米、お粥、蒸し野菜
プレーンヨーグルト
柔らかい果物(りんご、バナナなど)

2,調理方法の工夫
蒸す、煮る、茹でるなど、油を使わない調理法を選ぶ
肉や魚はホイル焼きや煮物にする

3,消化を助ける食材を取り入れる
大根、かぶ、山芋など消化酵素を含む野菜

避けるべき食材と飲み物

1.刺激物を控える
辛い食品、酸味の強い食品
カフェイン、アルコール、炭酸飲料

2.脂っこい食品を避ける
揚げ物、油っこい料理、肉の脂身
冷たい飲み物や食べ物を控える

3.生野菜や固い食材を避ける

これらの変化点を意識して食事習慣を改善することで、胃痛の予防や軽減が期待できます。ただし、症状が持続する場合は医師の診察を受けることが重要です。

ストレス管理

1.ストレス解消方法を見つける
適度な運動(ウォーキング、軽いジョギング、水泳など)
リラックス方法を実践(入浴、アロママッサージなど)

2.十分な睡眠をとる
7時間程度の睡眠を確保する

その他の生活習慣

1.禁煙を心がける
喫煙は胃粘膜の抵抗力を低下させ、胃酸分泌を促進する

2.適度な運動を行う
有酸素運動で胃の働きを改善する

3.市販の胃薬を適切に使用する
症状に合わせた適切な胃薬を選択する
これらの生活習慣の改善を継続的に実践することで、胃痛の予防や改善が期待できます。ただし、症状が持続する場合は医師の診察を受けることが重要です。

胃痛を引き起こす可能性が高い具体的な飲み物

1.アルコール飲料
胃の粘膜や消化液に影響を与え、ぜん動運動を抑制する

2.炭酸飲料
胃の粘膜を刺激し、不快感を長引かせる可能性がある

3.カフェインを含む飲み物
コーヒー
紅茶

4.柑橘系の飲料
オレンジジュース

5.トマトジュース

6.チョコレート飲料

7.冷たい飲み物
胃を刺激する可能性がある


これらの飲み物は胃に刺激を与えたり、胃酸の分泌を促進したりすることで胃痛を引き起こす可能性があります。胃痛がある場合は、これらの飲み物を避け、代わりに常温の水や白湯、ノンカフェインのお茶などを選ぶことが推奨されます。

胃痛を防ぐための具体的な食事の例

胃痛を防ぐための具体的な食事の例は以下の通りです。

〇主食
● 白米(柔らかめに炊いたもの)
● お米やおじや
● うどん
● 白いパン(トースト)

〇たんぱく質源
● 白身魚(鯛、鱈など)の蒸し焼きや煮付け
● 鶏のささ身の茹でたもの
● 豆腐(湯豆腐や冷奴)
● 半熟卵

〇野菜
● かぼちゃの煮物
● にんじんの煮物
● ほうれん草のあえ物(柔らかくゆでたもの)
● じゃがいもの煮物

〇果物
● バナナ
● りんご(皮をむいて柔らかく煮たもの)

〇汁物
● うす味のすまし汁
● コンソメスープ

〇その他
● プレーンヨーグルト
● 茶碗蒸し


これらの食品は消化しやすく、胃に負担をかけにくいとされています。調理方法としては、蒸す、煮る、茹でるなど、油を使わない方法を選び、柔らかく仕上げることが重要です。

当院では鎮静剤を使って、
ほとんど眠った状態で内視鏡検査を行っています!


見落としを防ぐAI内視鏡を導入し、経験豊富な内視鏡専門医師が、
苦痛を少なく楽な内視鏡検査を実施いたします。

今まで内視鏡検査に不安を感じられていた方、
他院で行って大腸カメラや胃カメラの検査で痛みや苦しさを感じた方も
安心して検査を受けていただけるよう、様々な取り組みを行っております。



~ 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一 監修 ~

菊川内科皮膚科クリニック TEL0120-979-893 お気軽にお問い合わせください 内視鏡検査専用TEL:0120-979-893
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