バリウム検査について
2025.03.19更新
◎バリウム検査について
バリウム検査は、上部消化管(食道、胃、十二指腸)の病変を調べるためのX線検査です。
この検査では、バリウムという造影剤を飲み、発泡剤で胃を膨らませてから、X線撮影を行います。
①バリウム検査のしくみ
・造影剤の使用: バリウムという白色の造影剤を飲みます。
・発泡剤の投与: バリウムを飲んだ後、発泡剤(炭酸)を飲んで胃を膨らませます。
・X線撮影: X線(レントゲン)を連続的に照射しながら撮影を行います。
・画像の生成: バリウムはX線を透過しないため、消化管の形状や内部の様子が白く浮かび上がります。
・動態観察: バリウムが口から食道、胃、十二指腸へと流れていく様子を動画で観察できます。
・体位変換: 検査中は体の向きを変えたり、検査台を動かしたりして、バリウムを消化管全体に行き渡らせます。
②バリウム検査の種類
バリウム検査の撮影方法には主に以下の2種類があります。
・間接X線検査
健康診断などで一般的に行われる方法
撮影時間は約3分程度
小サイズのフィルムを使用
マニュアル通りの体位で撮影
・直接X線検査(精密検査)
2種類の造影剤の量を変えた二重造影法
圧迫したり体位や方向を様々に変えて撮影する方法
良性・悪性の鑑別や病巣の形態、浸潤範囲、深達度の推定が可能
撮影時間は約7分程度
また、バリウムの飲み方にも違いがあります
・すべてのバリウムを最初に飲んでから撮影する方法
・体の向きを変えたり台を動かすたびに少しずつバリウムを飲んで撮影する方法
これらの方法を組み合わせることで、食道、胃、十二指腸の病変を効果的にチェックすることができます。
③バリウム検査でわかること
☆消化管の狭窄の有無
☆胃潰瘍やがんによる粘膜の凹凸
☆胃炎の状態
☆ポリープや隆起、陥凹の存在
バリウム検査は、胃がんの早期発見に有効な手段の一つとされています。
ただし、より詳細な観察が必要な場合は、内視鏡検査が推奨されることがあります。
※バリウム検査で異常と判断された場合の一般的な流れ※
1、検査結果の確認
健康診断の結果を確認し、どの項目が「要精密検査」となっているかを把握します。
2、消化器科の受診
できるだけ早く消化器科(内科または外科)を受診します。
健康診断の結果を持参して受診しましょう。
3、胃カメラ検査(内視鏡検査)の実施
バリウム検査で異常が見つかった場合、通常は胃カメラ検査が推奨されます。
胃カメラ検査は、バリウム検査よりも詳細な観察が可能で、早期の胃がんや小さな潰瘍も確認できます。
4、検査結果の説明
胃カメラ検査後、医師から結果の詳細な説明を受けます。
検査中に撮影された画像を見ながら、医師が状態を説明し、質問に答えてくれます。
5、必要に応じて治療
検査結果に基づいて、必要であれば治療を開始します。
バリウム検査で異常が見つかった場合に考えられる主な疾患には、胃がん、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、ポリープなどがあります。早期発見・早期治療が重要なため、異常を指摘された場合は速やかに精密検査を受けることが大切です。
当院では、バリウム検査は行っていませんが、内視鏡検査を行うことができます。
【当院では鎮静剤を使って、ほとんど眠った状態で内視鏡検査を行っています!】
見落としを防ぐAI内視鏡を導入し、経験豊富な内視鏡専門医師が、苦痛を少なく楽な内視鏡検査を実施いたします。
今まで内視鏡検査に不安を感じられていた方、他院で行って大腸カメラや胃カメラの検査で痛みや苦しさを感じた方も安心して検査を受けていただけるよう、様々な取り組みを行っております。
お電話からもご予約が可能です TEL:03-5638-1515
ご不明点などございましたら、当院までお問い合わせ下さい。
都営新宿線菊川駅より徒歩2分、菊川内科皮膚科クリニックです。
【監修:俊爽会 理事長 小林俊一】
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