きくクリブログ

2025.05.01更新

◎頭皮のフケやかゆみについて

 

①原因と病態

頭皮のフケやかゆみは、さまざまな原因によって引き起こされます。主な原因としては、以下のものが挙げられます。

・脂漏性皮膚炎:皮脂の分泌が多い人に起こりやすく、マラセチア菌というカビが関与しています。赤い湿疹や黄色っぽいフケが見られます。

・乾燥性皮膚炎:頭皮の乾燥によってバリア機能が低下し、外部からの刺激を受けやすくなることで起こります。細かい白いフケが出ることが多いです。

・接触性皮膚炎:シャンプーやリンス、ヘアカラー剤などが合わない場合に起こります。かゆみや赤み、かぶれなどが現れます。

・乾 癬免疫の異常によって皮膚の細胞が過剰に増殖し、赤い発疹銀白色のフケが現れます。

・アトピー性皮膚炎アレルギー体質の人に多く見られ、かゆみを伴う湿疹が頭皮にも現れることがあります。

 

②検査と診断

フケやかゆみの原因を特定するために、以下の検査を行うことがあります。

・視 診頭皮の状態を観察し、フケの種類や湿疹の有無などを確認します。

・真菌検査フケを採取し、顕微鏡でマラセチア菌などの真菌の有無を確認します。

・パッチテスト接触性皮膚炎が疑われる場合に、原因となる可能性のある物質を皮膚に貼り、反応を確認します。

 

③治療法

治療法は原因によって異なりますが、主に以下のものが用いられます。

・抗真菌薬脂漏性皮膚炎の場合、マラセチア菌の増殖を抑える抗真菌薬のシャンプーや外用薬を使用します。

・ステロイド外用薬炎症を抑えるために、ステロイド外用薬を使用することがあります。

・保湿剤:乾燥性皮膚炎の場合、保湿剤で頭皮の乾燥を防ぎます。

・抗ヒスタミン薬かゆみが強い場合、抗ヒスタミン薬の内服薬を使用することがあります。

 

④食生活での注意点

・ビタミンB群、ビタミンC、亜鉛皮膚の健康維持に必要な栄養素です。バランスの取れた食事を心がけましょう。

・刺激物、脂っこいもの、アルコール皮脂の分泌を増やし、症状を悪化させる可能性があります。控えめにしましょう。

 

⑤日常生活での注意点

・シャンプー低刺激性のシャンプーを選び、爪を立てずに優しく洗いましょう。

・すすぎシャンプーやリンスが残らないように、十分にすすぎましょう。

・乾 燥:洗髪後は、ドライヤーでしっかり乾かしましょう。

・ヘアケアヘアカラーやパーマは、頭皮への刺激となることがあります。頻度を控えめにしましょう。

・睡眠とストレス睡眠不足やストレスは、ホルモンバランスを崩し、症状を悪化させる可能性があります。十分な睡眠とストレス解消を心がけましょう。

 

⑥その他

フケやかゆみが気になる場合は、自己判断せずに皮膚科を受診しましょう。

症状に合わせて、適切な治療薬やケア方法を選ぶことが大切です。

ご自身の症状や頭皮の状態について、気になることがあれば遠慮なくご質問ください。

 

 

 

 

都営新宿線菊川駅より徒歩2分、菊川内科皮膚科クリニックです。

 

 

 

【監修:俊爽会 理事長 小林俊一】

 

投稿者: 菊川内科皮膚科クリニック

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