きくクリブログ

2025.08.13更新

このブログは、地域の皆さまが安心して消化器内科を受診できるようお届けします。

 

「受診するけれど、食事は普段通りでいいの?」

「胃が痛いから消化器内科に行こうと思うけれど、受診する日は食事をどうしたらいいんだろう?」

「便の検査があるけれど、何か食べるものに気をつけた方がいいのかな?」

初めて消化器内科を受診される方や、特定の検査を控えている方から、このようなご質問をよくいただきます。

体調が悪い中、受診前の食事のことまで気にするのは、とても大変なことですよね。

当院では、患者様が少しでも安心して受診できるよう、受診前の食事について大切なポイントをお伝えいたします。状況によって対応が異なりますので、ぜひ参考にしてください。

 

 

【基本】診察・問診のみの場合:普段通りの食事で大丈夫です

「なんとなく胃の調子が悪い」「お腹が張る気がする」「便秘がちで相談したい」など、診察や問診が主となる初診の場合は、基本的に普段通りの食事で大丈夫です。

特別な食事制限は必要ありませんので、ご安心ください。

ただし、診察時に症状について詳しくお伺いするため、

・いつから症状があるか

・どんな症状か(痛み、不快感、吐き気など)

・症状が出るのはどんな時か(食後、空腹時など)

・普段の食生活で気になること

などをメモしておくと、スムーズな診察に繋がります。

嘔吐や下痢があった場合には、その時の色や性状、回数なども分かると参考になります。

無理に食事を抜いたり、極端な食事にしたりする必要はありませんが、もし胃の不調が強い場合は、消化に良いものを少量摂るなど、ご自身の体調に合わせて調整してください。

 

 

【検査前】特に注意が必要なケース:絶食や食事制限をお願いする場合があります

消化器内科では、症状の原因を詳しく調べるために、様々な検査を行います。

特に、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)や大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)、腹部エコー検査の場合には、検査の精度を高めるために事前の食事制限や絶食をお願いすることがあります。

 

「検査の種類別!具体的な食事制限」


・胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)の場合

胃カメラは、食道、胃、十二指腸の内部を直接観察する検査です。正確な診断のために、検査前には胃を空にする必要があります。

・検査の前日

消化の良いものを中心に摂るように心がけましょう。

20時頃までには食事を済ませるようお願いします。

・検査当日の朝

基本的に絶食です。少量の水は飲んで良いです。

 

・大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)の場合

大腸カメラは、大腸の内部を直接観察する検査です。

腸内をきれいにすることが非常に重要であり、食事制限の期間も胃カメラより長くなります。

食物繊維の多い食品の摂取を控えるようにしましょう。

具体的には、野菜(特に葉物野菜、根菜)、きのこ類、海藻類、こんにゃく、果物(種のあるもの)、豆類、穀物類(玄米、パンの耳など)は避けてください。

野菜ジュースや果物ジュースにも食物繊維が含まれているので、注意をしましょう。

多くの場合は、クリニックから渡される専用の検査食を摂取します。

 

・超音波検査(腹部エコー)の場合

腹部エコーは、肝臓、胆嚢、膵臓、腎臓、脾臓などの臓器を超音波で観察する検査です。

絶食が基本です。特に胆嚢を観察する際には、食事を摂ると胆嚢が収縮してしまい、正確な評価が難しくなるためです。

食事から6時間は空けた状態が望ましいです。

午前検査の方は、検査当日の朝食は抜いていらしてください。

水かお茶は少量でしたら飲んで良いです。

尿をためてきて来院いただきますようお願いいたします。

そうすることで、下腹部を検査する際、より正確な検査ができます。

 

 

「食事制限中に気をつけたいこと」

水分補給の重要性

検査前の食事制限中は、脱水症状を防ぐためにこまめな水分補給が非常に大切です。
水やお茶、スポーツドリンクなどを積極的に摂りましょう。ただし、大腸カメラの下剤服用中は、指示された水分以外は控える場合がありますので、クリニックにご相談ください。

薬の服用

現在、服用している薬がある場合は、必ず事前にクリニックに申告してください。

特に、糖尿病の薬や血液をサラサラにする薬などは、検査前に中止する必要がある場合があります。自己判断で中断せずに、医師や看護師にお伝えください。

喫煙・飲酒

検査前の喫煙や飲酒は、胃液の分泌を促したり、胃腸の動きに影響を与えたりする可能性があるため、基本的に控えるようにしてください。

 

検査前の食事制限中は、体調管理にも気を配ることが大切です。

 

「どうしても我慢できない場合はどうすればいいですか?」

空腹感が辛い、体調が優れない(めまい、ふらつきなど)といった異変を感じたり、食事制限を続けるのが難しいと感じたりした場合は、無理をせずに、すぐにクリニックに相談してください。

ご自身の体調を第一に考え、適切なアドバイスを求めましょう。不安なことがあれば、遠慮なく質問し、納得した上で検査に臨むことが大切です。

 

「最後に」
消化器内科の受診は、ご自身の健康を守るための大切な一歩です。

「消化器内科を受診する際に食事制限は必要ですか?」という疑問は、多くの方が抱える共通の不安です。

検査の種類によって食事制限の有無や内容が異なること、そしてその理由をご理解ください。

正確な診断と適切な治療のためには、クリニックからの食事に関する指示を守ることが非常に重要です。

もし、指示された内容に不明な点があれば、遠慮なく医療機関に問い合わせて確認するようにしましょう。

 

 


監修:俊爽会 理事長 

日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医 

日本内科学会 総合内科専門医  小林俊一

投稿者: 菊川内科皮膚科クリニック

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