「あれ?これってどうなの?」健康診断で「再検査」と言われたあなたへ
「健康診断、今年も無事に終わった!」とホッとしたのも束の間、
「再検査が必要です」という結果通知を見て、ドキッとした方はいませんか?
「何かの病気かな…」「忙しいし、また今度でいいか…」と、
つい不安になったり、後回しにしてしまったりすることもあるかもしれません。
でも、ちょっと待ってください。
この「再検査」は、決して怖いものではありません。
むしろ、ご自身の体からの大切なサインであり、
健康を改めて見つめ直すための貴重なチャンスなのです。
当院では、そんな患者様の不安な気持ちに寄り添いながら、
一人ひとりに合った健康サポートをさせていただいています。
今日は、特に健康診断で指摘されやすい項目の一つ「高血圧」を例に、再検査の重要性や、
ご自身の健康を守るためのヒントをお伝えします。
高血圧って、そもそも何?
血圧とは、心臓から送り出された血液が、血管の壁にかける圧力のことです。
血圧は、心臓が収縮して血液を送り出すときの「上の血圧(収縮期血圧)」と、
心臓が拡張して血液を取り込むときの「下の血圧(拡張期血圧)」で表されます。
高血圧とは、この血圧が慢性的に高い状態を指します。
イメージしてみてください。水道のホースから勢いよく水を出すと、ホースに大きな圧力がかかりますよね。
体の中でも同じように、高い圧力がかかり続けると、血管に負担がかかり、血管の壁が傷ついて硬くなったり、弾力性を失ったりしてしまいます。
高血圧を放っておくとどうなるの?
「血圧が高いって言われても、自覚症状もないし、別に大丈夫じゃない?」そう思われる方もいるかもしれません。
しかし、高血圧は「サイレントキラー(沈黙の暗殺者)」とも呼ばれ、
自覚症状がないまま、じわじわと体をむしばんでいきます。
放置すると、心臓や脳、腎臓などの大切な臓器に大きな負担がかかり、
以下のような命に関わる病気を引き起こすリスクが高まります。
心臓の病気
・心筋梗塞
・心不全
脳の病気
・脳卒中(脳梗塞、脳出血など)
腎臓の病気
・腎臓病
健康診断で「高血圧」を指摘された場合は、症状がなくても必ず医療機関を受診し、ご自身の体の状態を詳しく知ることが大切です。
高血圧を引き起こす主な原因と自分でできる対処法
高血圧の原因は様々ですが、食生活(塩分の摂りすぎなど)、
運動不足、肥満、ストレス、喫煙、過度の飲酒といった生活習慣が深く関わっていることが多いです。
では、日常生活の中で、血圧を安定させるためにできることは何でしょうか?
食生活の見直し
麺類の汁を全部飲まない、漬物や加工食品を控えめにするなど、塩分を減らす工夫をしましょう。
また、野菜や果物に含まれるカリウムは、余分な塩分を体の外に出してくれる働きがあります。
適度な運動
無理のない範囲で、毎日少しずつ体を動かす習慣をつけましょう。
ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動は、血圧を下げる効果が期待できます。
質の良い睡眠とストレスケア
睡眠不足やストレスも血圧を上げる原因になります。
ゆっくりお風呂に入ったり、趣味の時間を作ったりして、心と体をリラックスさせる時間も大切にしてください。
健康診断で指摘されたら、ご相談ください
「再検査に行きたいけど、どこのクリニックに行けばいいかわからない…」そんなお悩みをお持ちの方、ぜひ当院にご相談ください。
当院は消化器内科を専門としていますが、高血圧や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病にも幅広く対応しています。
健康診断の結果を持ってきていただければ、数値が意味することや、なぜ再検査が必要なのかを丁寧に、わかりやすくご説明します。
また、必要に応じて、より詳しい検査や、今後の治療計画について一緒に考えていきます。
最後に…
ご自身の体は、かけがえのない大切なものです。
健康診断で「再検査」と言われたら、それは「自分の健康に目を向ける最高のチャンス」だと思って、ぜひ一歩踏み出してみてください。
「もしかして?」と思うことがあれば、自己判断で済ませずに、いつでもお気軽にご相談ください。
監修:俊爽会 理事長
日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医
日本内科学会 総合内科専門医 小林俊一