きくクリブログ

2025.09.16更新

はじめに…

「なんだか体がだるいな」「熱はないけど、お腹の調子が悪い…」

そんなふうに、夏の体調不良を感じたことはありませんか?

「夏風邪」という言葉はよく聞きますが、実は冬の風邪とは少し違う、厄介な特徴を持っているんです。

今回のブログでは、意外と知らない夏風邪の正体と、ご自身や大切なご家族を守るためのヒントをお届けします。

 

 

夏風邪とは?

夏風邪は、その名の通り夏に流行しやすい風邪の総称です。

冬の風邪がインフルエンザウイルスやライノウイルスなどによって引き起こされることが多いのに対し、

 

夏風邪は主にエンテロウイルスやアデノウイルスといった、高温多湿の環境を好むウイルスが原因となります。

これらのウイルスは、口から入って腸内で増殖し、全身にさまざまな症状を引き起こすのが特徴です。

 

症状の特徴

夏風邪の症状は、冬の風邪と比べて少し変わった出方をすることがあります。

 

喉の痛み、発疹、口内炎

ヘルパンギーナという夏風邪では、喉の奥に水ぶくれができたり、口の中が痛くなったりします。

 

高熱、喉の痛み、目の充血

アデノウイルスが原因の咽頭結膜熱(プール熱)では、発熱や喉の痛みに加えて、目の症状が強く出ることがあります。

 

発熱、発疹、手足の水ぶくれ

手足口病では、その名の通り手や足、口の中に水ぶくれや発疹が出ることが多いです。

 

さらに、これらの症状に加えて、下痢や腹痛といった消化器症状を伴うことが多いのも夏風邪の特徴です。

 

 

夏風邪が起こる原因

夏風邪のウイルスは、冬の風邪のウイルスとは異なり、高温多湿な環境を好みます。

私たちの体は、暑さで体力が低下したり、冷房の効いた部屋と外気との温度差で自律神経が乱れたりすることで、免疫力が下がりやすくなります。

また、冷たい飲食物を摂りすぎることで胃腸の働きが弱まり、ウイルスの侵入を防ぐ力が低下することも、夏風邪を引き起こす原因となります。

 

 

夏風邪の種類と引き起こす主な疾患

夏風邪を引き起こす代表的な疾患は以下の3つです。

 

burnヘルパンギーナ

エンテロウイルスが原因。

乳幼児に多く見られ、急な発熱と喉の奥にできる水ぶくれが特徴です。

 

burn咽頭結膜熱(プール熱)

アデノウイルスが原因。高熱や喉の痛み、目の充血などが主な症状です。

 

burn手足口病

エンテロウイルスやコクサッキーウイルスが原因。

手や足、口の中に水ぶくれや発疹ができます。

 

 

夏風邪を和らげるために自分でできる対処法は?

夏風邪にかかってしまったら、まずはゆっくりと体を休めることが大切です。

 

十分な睡眠と休息

免疫力を回復させるために、質の良い睡眠をとりましょう。

 

水分補給

脱水症状を防ぐため、こまめに水分を摂ってください。経口補水液なども有効です。

 

消化の良い食事

胃腸に負担をかけない、おかゆやうどんなどの消化の良いものを食べましょう。

 

冷房の適切な利用

部屋を冷やしすぎず、体温調節がしやすいようにしましょう。

 

 

受診をした方が良い場合は?

多くの場合、夏風邪は自然に治癒しますが、以下のような場合は速やかに医療機関を受診してください。

 

・高熱が数日続く、または急激に高熱になった

・水分が摂れず、脱水症状の兆候がある(尿の量が極端に少ないなど)

・ひどい頭痛や吐き気、意識がもうろうとするなど、普段と違う症状が出た

・腹痛や下痢がひどく、日常生活に支障をきたしている

 

 

どのような診察が行われるの?

当クリニックにご来院いただいた際は、まず問診を行います。

発熱の有無、喉や腹部の症状、その他気になることなどを詳しくお伺いします。

必要に応じて、喉の奥の様子を確認したり、お腹を触診したりすることもあります。

 

 

どのような検査が必要で、何を調べる?

ほとんどの夏風邪は問診と視診で診断が可能ですが、重症化の恐れがある場合や、他の病気が疑われる場合は血液検査を行うこともあります。

血液検査では、炎症の度合いやウイルスの種類を調べることで、より正確な診断につながります。

 

 

どのような診断と治療が行われるの?

夏風邪の治療は、症状を和らげるための対症療法が中心となります。

熱を下げる薬、喉の痛みを抑える薬、下痢を止める薬などを処方します。

当クリニックは消化器内科として、特に腹痛や下痢といった消化器症状に対して専門的な知見を持っております。

腸内環境を整える薬など、患者様の症状に合わせた適切な治療法をご提案します。

 

 

最後に…

いかがでしたでしょうか?

今回のブログで、夏風邪が冬の風邪とは少し違うこと、そしてその原因や対処法について、ご理解いただけたかと思います。

「たかが風邪」と安易に考えず、ご自身の体の声に耳を傾けることが、健康な毎日を送るための第一歩です。

何か気になる症状がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。

地域のかかりつけ医として、皆さんの健康を全力でサポートさせていただきます。

 

監修:俊爽会 理事長 

日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医 

日本内科学会 総合内科専門医  小林俊一

 

投稿者: 菊川内科皮膚科クリニック

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