春の訪れとともに、くしゃみや鼻水、目のかゆみに悩まされている方も多いのではないですか?
実は、花粉は鼻や目だけでなく、大切なお肌にも影響を与えることがあります。
「なんだか肌がピリピリする」「かゆみや赤みが気になる」と感じるその症状、もしかしたら花粉皮膚炎かもしれません。
今回は、そんな花粉皮膚炎について、その正体や原因、そしてご自宅でできる優しいケア方法まで、やわらかく解説していきます
花粉皮膚炎とは?
花粉皮膚炎は、その名の通り、花粉が原因で起こるお肌の炎症のことです。
花粉症というと、鼻炎や結膜炎がよく知られていますが、花粉がお肌に付着することでアレルギー反応が起き、
かゆみや赤み、かぶれなどの肌トラブルを引き起こしてしまうのです。
症状の特徴
・かゆみ: 特に顔や首など、花粉が直接触れやすい部分にかゆみが出やすいです。
・赤み・発疹: お肌が赤くなったり、小さなブツブツとした発疹ができたりします。
・カサつき・乾燥: お肌のバリア機能が低下し、乾燥してカサカサしたり、粉をふいたりすることがあります。
・ヒリヒリ感: お肌が敏感になり、いつも使っている化粧品や紫外線などが刺激となって、ヒリヒリとした痛みを感じることがあります。
花粉皮膚炎が起こる原因
肌のバリア機能の低下: 冬から春にかけては空気が乾燥しやすく、お肌のうるおいが失われがちです。
乾燥したお肌はバリア機能が低下しているため、外部からの刺激に弱くなっています。
花粉によるアレルギー反応: バリア機能が低下したお肌に花粉が付着すると、花粉を異物とみなし、免疫システムが過剰に反応して炎症を起こしてしまいます。
花粉皮膚炎の種類
・接触性皮膚炎(かぶれ): 花粉が付着した部分に直接的に症状が現れるタイプです。
・アトピー性皮膚炎の悪化: 元々アトピー性皮膚炎をお持ちの方が、花粉によって症状が悪化するタイプです。
・蕁麻疹(じんましん): 花粉を吸い込んだり、触れたりすることで、皮膚が赤く膨らんでかゆみを伴う発疹が出るタイプです。
花粉皮膚炎の発生部位ごとの特徴
・顔: 目や口の周り、頬などが赤くなったり、カサついたりします。
・首: 襟元から花粉が入り込み、赤みやかゆみが出ることがあります。
・まぶた: まぶたの皮膚は非常に薄いため、腫れたり、かゆみが強くなったりしやすいです。
花粉皮膚炎を引き起こす主な疾患
花粉皮膚炎は、アトピー性皮膚炎と症状が似ているため、区別が難しいことがあります。
元々アトピー性皮膚炎をお持ちの方は、花粉の季節に症状が悪化する「季節性アトピー性皮膚炎」という状態になることもあります。
花粉皮膚炎を和らげるために自分でできる対処法は?
・花粉を避ける: 外出時にはマスクや眼鏡、帽子を活用し、帰宅したら玄関先で衣類や髪についた花粉を払い落としましょう。
・やさしいスキンケア: ゴシゴシこすらず、たっぷりの泡でやさしく洗顔します。洗顔後は、刺激の少ない化粧水やクリームで、しっかり保湿をしましょう。
・室内の環境を整える: 空気清浄機を活用し、窓を開ける際は短時間にしましょう。
受診をした方が良い場合は?
・かゆみや赤みが強く、市販薬では治まらない場合。
・症状が広範囲に及んでいる場合。
・日常生活に支障をきたすほどつらい場合。
どのような診察が行われるの?
皮膚科では、まずお肌の状態を丁寧に診察し、問診で症状やこれまでの経緯などを詳しく聞きます!
どのような検査が必要で、何を調べる?
必要に応じて、血液検査や皮膚アレルギー検査(パッチテストなど)を行い、花粉に対するアレルギー反応の有無や、
原因となる花粉の種類を調べることがあります。
どのような診断と治療が行われるの?
・外用薬(塗り薬): 炎症を抑えるためのステロイド外用薬や、かゆみを抑える抗ヒスタミン薬などが処方されます。
・内服薬: 症状が強い場合は、かゆみを抑えるための抗アレルギー剤などが処方されることがあります。
最後に…
花粉の季節は、お肌にとっても辛い時期かもしれません。でも、大切なのは「どうすればお肌を守れるか」を知ることです
今回ご紹介したポイントを参考に、ご自身のお肌と向き合い、やさしくケアしてあげてくださいね!
つらい時は無理をせず、いつでも当院に頼ってください
あなたのお肌が、この季節を心地よく過ごせるよう、応援しています
もしお肌のことで何か気になることがあれば、どうぞお気軽に菊川内科皮膚科クリニックへお越しください。
~監修 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一~






















