コレステロールについて、よくある質問をまとめました。
Q,コレステロール・中性脂肪とは?
A.「コレステロール」や「中性脂肪」は体内にある脂質(あぶら)の一種です。悪者扱いされることがありますが、どちらも私たちの身体になくてはならないものです。脂質は、水となじみやすいタンパク質と結びついて(リボ蛋白)血液中に存在し、全身に運ばれます。
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Q. 悪玉コレステロールと善玉コレステロールとは?
A.コレステロールの約2/3は体内(主に肝臓)でつくられ、約1/3は食事からつくられています。血液中のコレステロールは、どのリボ蛋白に含まれるかにより。LDL(悪玉)コレステロールと、HDL(善玉)コレステロールと呼ばれます。
LDL(悪玉)コレステロールは、肝臓から体内の各臓器へコレステロールを運びます。増えすぎると、動脈硬化の原因になります。
HDL(善玉)コレステロールは、血管や体内にたまった余分なコレステロールを回収し、肝臓に戻す働きがあります。動脈硬化を防ぐ働はたらきがあります。
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Q.中性脂肪のはたらきは?
A.中性脂肪は、私たちが活動するときのエネルギー源になるほか、体温を保ったり、外部の衝撃から内臓を守るはたらきがあります。主に糖分や脂肪酸を原料として肝臓でつくられ、肝臓や脂肪組織に蓄えられます。アルコールはこれを促進します。血液中の中性脂肪が増えすぎるとHDL(善玉)コレステロールは減少し、動脈硬化が促進されます。
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Q.コレステロールが高い状態が続くとどうなりますか?
A.血液中のLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪が増えすぎたり、HDL(善玉)コレステロールが少なくなる状態を「脂質異常症」といいます。
LDLコレステロールが高いと血管の壁に滲み出て溜まり、血管の内側が狭く硬くなり、血液が流れにくくなります。この状態を「動脈硬化」といいます。脂質異常症も動脈硬化も、痛みやかゆみなどの自覚症状がないことが多いため、放置しがちです。
しかし、動脈硬化が進むと、血管の内側がさらに狭くなります。脳や心臓の血流が悪くなると、血管の壁が破れて血栓ができ、血管がつまったりします。すると、脳梗塞や、狭心症、心筋梗塞、末梢動脈疾患(PAD)を発症する危険性が高くなります。
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Q.コレステロールや中性脂肪が高くなる原因は?
A.脂質異常症の多くは、生活習慣の乱れが原因です。最近は、お子さまでも食生活でも食生活の乱れや運動不足によって脂質異常症が増えています。
また、遺伝的な要因が原因になることがあります。若いうちから発症すると、若年性の心筋梗塞が起こりやすくなります。
次に、喫煙が原因で起こることがあります。たばこの煙には、HDL(善玉)コレステロ―ルを下げる有害成分が含まれています。
糖尿病や甲状腺機能低下症、腎不全などの病気が原因になることもあります。また、加齢や閉経によりLDL(悪玉)コレステロールが高くなることがあります。
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Q.脂質異常症を調べる方法はどのようなものですか?
A.脂質異常症は血液検査で調べることができます。健康診断などで、脂質異常症と診断されたら、自覚症状がなくても一度医療機関を受診しましょう。適切な治療を早めに受けることが大切です。
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Q.治療はどのようなものですか?
A.脂質異常症は、長期間にわたり治療を続けることが大切です。これまでの生活習慣で改善すべき点や病気のことを理解しましょう。
食生活を変えたり、運動を始めることでLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪の値を正常な状態に戻します。生活習慣の改善を行っても脂質の値が改善しない場合は、お薬による治療が検討されます。ただし、症状によっては早い時期からお薬による治療を始めることがあります。詳しくは医師にご相談ください。
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Q.生活習慣の改善は何を改善するのですか?
A.長年続けてきた習慣を変えるのは簡単なことではありませんが、できるところから少しずつ着実に変えていくことが大切です。
食生活の乱れは、脂質バランスの乱れをまねく大きな原因のひとつです。食生活を見直し、食事のバランスを整えましょう。食べる量に気をつけながら、いろいろな食事をまんべんなく食べるように心がけましょう。タンパク質は肉より魚を、脂肪は動物性より植物性のものを選びましょう。
きのこ・開窓・こんにゃく・野菜などの食物繊維や、緑黄色野菜・果物などのビタミンを多めに摂り、脂質やアルコールは控えましょう。
食事は寝る2時間前は食事を摂らないように心がけ、バランスのとれた規則正しい生活をしましょう。
また、運動不足を解消することが重要です。運動が苦手な人も、日々の生活の中でこまめに身体を動かすように心がけ、習慣にしていきましょう。
その他、睡眠不足や生活リズムの乱れは脂質代謝に悪い影響を与えます。十分な睡眠、ストレスを溜めないようにしましょう。