きくクリブログ

2025.04.17更新

◎アトピー性皮膚炎とは?
アトピー性皮膚炎は、かゆみを伴う湿疹が良くなったり悪くなったりを繰り返す、慢性の皮膚疾患です。乳幼児期に発症することが多く、成長とともに自然に治ることもありますが、大人になっても症状が続く場合があります。

 

・原因と病態

アトピー性皮膚炎の主な原因は、以下の3つが複雑に絡み合っていると考えられています。

 

①皮膚のバリア機能の低下:

皮膚の表面には、外部からの刺激や異物の侵入を防ぐバリア機能があります。アトピー性皮膚炎の方では、このバリア機能が低下しており、刺激物質やアレルゲンが皮膚に侵入しやすくなっています。

②アレルギー体質:

ダニ、ハウスダスト、食物などのアレルゲンに対て、過剰な免疫反応を起こしやすい体質です。

③遺伝的要因:

ご家族にアトピー性皮膚炎の方がいる場合、発症リスが高くなることがあります。

 

 これらの要因が重なることで、皮膚に炎症が起こり、かゆみや湿疹などの症状が現れます。

 

・症状

主な症状は、かゆみを伴う湿疹です。湿疹は、赤み、ブツブツ、ジュクジュク、カサカサなど、様々な形態で現れます。症状が現れやすい部位は、年齢によって異なります。

 

・乳幼児期:顔、首、肘や膝の内側など

・小児期:首、肘や膝の内側、手足など

・成人期:首、肘や膝の内側、背中、胸など

 

かゆみが強いと、かきむしってしまうことがあります。

かきむしると、皮膚のバリア機能がさらに低下し、症状が悪化するという悪循環に陥ることがあります。

 

・検査
アトピー性皮膚炎の診断は、主に問診と視診で行います。必要に応じて、以下の検査を行うことがあります。

 

アレルギー検査:血液検査や皮膚テストでアレルゲンを特定します。
皮膚生検:皮膚の一部を採取し、顕微鏡で詳しく調べます。


・治療法
アトピー性皮膚炎の治療は、症状の程度や年齢に合わせて、薬物療法とスキンケアを中心に、以下のような方法を組み合わせて行います。

 

①薬物療法

・ステロイド外用薬:炎症を抑え、かゆみを和らげます。

・タクロリムス外用薬、デルゴシチブ外用薬:ステロイド外用薬の効果が不十分な場合や、副作用が心配される場合に使用します。

・抗ヒスタミン薬:かゆみを抑えます。

・生物学的製剤:重症のアトピー性皮膚炎に使用します。

 

②スキンケア

・保湿剤:皮膚のバリア機能を補い、乾燥を防ぎます。

・清 潔:汗や汚れを洗い流し、皮膚を清潔に保ちます。

 

③悪化要因の除去

・アレルゲンの除去:ダニ、ハウスダスト、食物などのアレルゲンをできるだけ除去します。

・刺激物の回避:刺激の強い石鹸や化粧品、衣類などを避けます。


・食生活での注意点
アトピー性皮膚炎の方は、特定の食物アレルギーを持っていることがあります。アレルギー検査でアレルゲンが特定された場合は、その食物を避けるようにしましょう。

また、バランスの取れた食生活を心がけ、腸内環境を整えることも大切です。

 

・日常生活での注意点


・十分な睡眠:睡眠不足は、皮膚のバリア機能を低下させ、症状を悪させることがあります。

・ストレスの軽減:ストレスも、アトピー性皮膚炎の悪化要因となりす。リラックスできる時間を作り、ストレスを解消しましょう。

・適切な室温・湿度:乾燥した空気は、皮膚のバリア機能を低下させす。加湿器などを使用して、適切な室温・湿度を保ちましょう。

・衣類:綿など、肌に優しい素材の衣類を選び、締め付けの少ないもを着用しましょう。

 

・最後に

アトピー性皮膚炎は、根気強く治療を続けることが大切です。症状が良くなったり悪くなったりを繰り返すことがありますが、焦らずに、医師と相談しながら治療を進めていきましょう。

 

 

 

都営新宿線菊川駅より徒歩2分、菊川内科皮膚科クリニックです。

 

 

 

【監修:俊爽会 理事長 小林俊一】

 

投稿者: 菊川内科皮膚科クリニック

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