きくクリブログ

2021.10.18更新

新生児・乳幼児のスキンケアについて、よくある質問をまとめました。

 

Q アレルギー疾患になりやすい特徴はありますか?

A お子さまのご両親または兄弟の一人でもアレルギー疾患を持っていたら、そのお子さまはアレルギー疾患になりやすい体質の可能性があります。こうした、お子さまを「アレルギーのハイリスク児」と呼んでいます。
アレルギーのハイリスク児は成長するにつれて食物アレルギーやアトピー性皮膚炎、気管支喘息など、さまざまなアレルギー疾患になりやすくなります。
この原因は解明されていませんが、乳幼期に湿疹(皮膚炎)があるとアレルゲン(アレルギーを引き起こす原因となるもの)が皮膚から体の中に侵入してアレルゲンに対するIgE抗体を作りやすいことが原因の一つであると考えられています。アレルゲンに対するIgE抗体が作られていると、アレルゲンが体内に侵入してきたときにアレルギー反応を引き起こす可能性があります。皮膚を外の刺激から守るバリア機能が低下すると、アレルゲンは皮膚から体の中に侵入しやすくなるので、アレルギーのハイリスク児では皮膚を健康に保つために、特にスキンケアが重要と考えられています。

 

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Q なぜ新生児や乳幼児のスキンケアは大切なのでしょか?

A スキンケアによって皮膚を健康な状態に保ち、アレルゲンが体内に侵入してこないようにするためです。また、アレルギーのハイリスク児の場合、新生児期からのスキンケアがアトピー性皮膚炎の発症を減少させる可能性があるためです。
新生児や乳幼児の皮膚のバリア機能は生まれつき個人差があります。しかし、バリア機能が弱い赤ちゃんは、スキンケアで強化できる場合があります。
通常、皮膚には「バリア機能」というはたらきが備わっていて、ダニや食べ物などのアレルゲンや細菌などが体内に侵入してこないように、また水分が体内から逃げないようにして皮膚を健康な状態に保っています。新生児や乳幼児の場合、大人と比べてこの「バリア機能」がまだ十分に発達していない為、一部の赤ちゃんは皮膚が乾燥しやすく、本来なら皮膚から入ってこないはずのアレルゲンが皮膚の中に入りやすい状態になっています。皮膚についたアレルゲンを洗い落とし、皮膚を保湿して乾燥を防ぎ、アレルゲンが侵入できないような健康な肌にしておくことが大切です。

 

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Q スキンケアについて、詳しく教えてください。

A スキンケアとは、皮膚の汚れを落として清潔にすることと、保湿して皮膚のバリア機能を補うことです。皮膚を清潔にしてアレルゲンや汚れなどの刺激を防ぐことにより、保湿剤やステロイド外用薬の効果を高め、皮膚を清潔に保ちやすくなります。
また、正常な皮膚では皮脂、天然保湿因子、角質細胞間脂質によって皮膚の潤いが保たれています。一方、乾燥して皮膚では正常な皮膚と比較するとこれらの因子が減少し、皮膚から水分が逃げていきやすく、アレルゲンや細菌の毒素などが侵入しやすくなっています。
このバリア機能の低下を改善するためには、保湿剤で潤いを補い、乾燥した皮膚を正常な皮膚の状態に近づけることが必要です。

 

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Q 季節によってスキンケアの方法は変わりますか?

A どの季節でも清潔と保湿が基本です。夏は汗とうまく付き合い、冬は乾燥対策を心がけましょう。
特に冬は空気が乾燥しているので、皮膚の水分が失われやすく乾燥しがちです。皮膚が乾燥すると、かゆみを悪化させ、さらに掻いてしまうという悪循環を引き起こす可能性があります。こうしたことを防ぐために、こまめにスキンケアを行いましょう。

 

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Q 皮膚を清潔に保つために気を付けることはありますか?

A まず石鹸は、保湿剤など特別な成分が含まれている必要はなく、普通のもので構いません。ただし、石鹸に含まれている添加物(防腐剤、着色料、香料)は、皮膚に刺激を与え炎症を起こしたり、アトピー性皮膚炎の症状を悪化させることがありますので、できるだけ添加物の入っていないものを選びましょう。次に、石鹸を良く泡立てます。泡立てた泡を手にとって優しく洗いましょう。石鹸で洗い終わったら、38~39℃のぬるめのお湯でよくすすぎましょう。皮膚に石鹸の成分が残っていると皮膚の状態が悪くなることがありますので、残らないように、十分に洗い流してください。体をふくときは、こすらないように軽く皮膚をおさえながら水分をふきとりましょう。入浴後は、石鹸によって保湿成分も洗い流されてしまうので、皮膚が乾燥しやすくなります。体をふいたら保湿剤を塗りましょう。

 

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Q 保湿はどのようにしたらよいですか?

A 保湿剤は大きく分けて、皮膚の水分が逃げないように蓋をするものと、皮膚に浸透して水分を蓄えるはたらきがあるものの2種類があります。市販の保湿剤を選ぶ際は、できるだけ着色料や香料など皮膚に刺激を与える可能性がある添加物が入っていないものにしましょう。詳しくは医師にご相談ください。

 

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Q どのような症状が出たら病院を受診すればよいですか?

A 皮膚のブツブツや乾燥、かゆみ、症状が悪化したなど、少しでもおかしいなと思ったら受診しましょう。

投稿者: 菊川内科皮膚科クリニック

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