きくクリブログ

2023.09.20更新

手荒れについてまとめました

 

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◆手荒れ(進行性指掌角皮症)とは?

 

進行性指掌角皮症いわゆる手荒れは特に主婦、美容師、飲食店員、銀行員などによくみられる病気です。水仕事をよくしたり紙幣をよく扱ったりするために繰り返し指先に刺激が加わって起こるものと考えられています。

 

主に利き手の親指、人差し指、中指の指先から発症し、皮膚が乾燥してはがれ落ち(落屑)、さらに硬くなって(角化)ひび割れたり、指紋が無くなるという症状がみられます。そしてひどくなると両手のひら全体にまで広がってしまいます。一般にアトピー素因を持つ人に多くみられ、冬にひどくなりますが夏には、よくなることが多いようです。

 

☆手荒れになりやすい人

手荒れは指先を使うことが多い人に見られますが小児期にアトピー性皮膚炎を患っていた人に多いようです。つまり、もともと外からの刺激に弱い皮膚の持ち主に起こりやすいようです。

 


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◆手荒れの進行

 

はじまり

親指、人差し指を中心に指先に角化、乾燥、指紋の消失がみられます。

 

進行すると...

ほとんど全部の指に広がり、乾燥、角化、落屑が見られます。手のひらにも拡大してきます。

 

さらに進行すると...

赤みやかゆみも伴ってきて小さな水ぶくれやひび割れもみられ手荒れから手湿疹の状態にまで進んでいます。

 


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◆どうして手荒れになるのでしょうか。

 

一般に皮膚のうるおい(水分量)は皮脂、天然保湿因子、角質、細胞間脂質という3つの物質によって一定に保たれています。手、指では皮脂腺(皮脂を分泌する)が少なく、そのため皮脂膜も薄くなっています。そのかわり角質層が厚くなっていて、保護する役目を果たしています。

その角質層も石鹸や洗剤などを使って頻繁に水仕事をしたり指先をよく使ったりしたあとにお手入れをしないでほっておくと水分が失われやすくなります。

そこへさらに指先に様々なものの摩擦刺激が加わると厚い角質層は弾力性を失い、ひび割れています。ですから手への刺激を少なくするような普段からの心がけが予防には大切です。

 

☆健康皮膚

角質細胞と角質細胞の間に角質細胞間脂質がぎっしりと詰まっていてすき間がみられません。皮脂膜も保たれ天然保湿因子も十分に存在しています。

 

☆乾燥皮膚

角質細胞がはがれてすき間ができ水分が逃げやすい状況です。皮膚膜や天然保湿因子も減少しています。

 

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◆手、指がうるおう理由

 

皮脂

皮脂腺から分泌される脂のことです。汗などと混じり合って皮膚の表面をおおい水分の蒸発を防ぎます。手、指では皮脂腺んが少なく、皮膚膜は十分ではありません。

 

角質脂肪間脂質

表皮で作られ角質細胞と角質細胞のすき間を埋めている脂のことです。角質細胞同士をくっつけるニワカの役割をするとともに水分をサンドイッチ状にはさみ込み、逃がさないようにします。

 

天然保湿因子

角質層にある低分子のアミノ酸や塩類などのことです。ナチュラルモイスチャーライジングファクター(NMF)ともいわれ水分をつかまえて離さない性質を持っています。

 

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◆日常生活で心がけること

 

①お薬を正しく使いましょう

皮膚にうるおいを与えるぬり薬、またかゆみや湿疹を抑えるぬり薬や飲み薬などがあります。お薬は先生の指示をよく守り、正しく使いましょう。

 

②刺激を避ける

木綿の手袋などを着用して指先を直接刺激しないようにしましょう。また、水仕事の際にはその上からゴム手袋などを着用して直接洗剤に触れないようにしましょう。

 

③手を大切に

手を使いすぎるのはよくありません。炊事、洗濯などの仕事を減らす工夫をし、できるだけ手に負担をかけないようにしましょう。

 

④手を洗いすぎない

何度も手を洗うと症状が悪化してしまいます。手の洗いすぎには注意しましょう。手を洗ったあとには皮膚にうるおいを与える薬を塗りましょう。

 

⑤油断は大敵!?

症状が軽くなったからといって油断は大敵です。

再発しないためにも手に刺激となるものは避ける、いぇを洗いすぎない、手を洗った後は皮膚にうるおいを与える薬を塗るなど普段からの心がけが大切です。

 

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何かご不明点がございましたら当院までお問い合わせください。

 

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投稿者: 菊川内科皮膚科クリニック

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