2025.12.20更新

こんにちは!菊川内科皮膚科クリニックです!

生活の中でふと、「あれ?これってどうなの?」と体の変化に疑問を感じることはありませんか?

特に便に血が混じる「血便」は、多くの方が不安に感じるデリケートな症状です。

今回は、そんな血便について、正しく理解し、ご自身の健康を守るための情報をお届けします。

血便は、早期発見が重要な重大な病気のサインである場合もあります。

不安を解消し、安心して毎日を過ごすためにも、一緒に「血便」について学んでいきましょう。

 

 

「血便とは?」

血便とは、文字通り便に血液が混じっている状態を指します。

トイレットペーパーに付着する程度のわずかな出血から、便器が真っ赤になるほどの大量の出血まで程度はさまざまです。

また、出血した部位や経過によって、血液の色も異なります。この色の違いが、どこで出血が起きているのかを知るための重要な手がかりになります。

 

 

 

「症状の特徴」

血便は、その原因によって異なります。

鮮やかな赤い血(鮮血): 主に肛門に近い直腸や肛門からの出血、または大量の下部消化管出血でみられます。最も多い原因は痔です。
暗い赤色〜黒っぽい血(暗赤色便): 大腸や小腸など、比較的奥からの出血で、便として排出されるまでに時間が経っている場合に見られます。潰瘍性大腸炎や大腸憩室出血などが疑われます。
真っ黒な便(タール便、岩のり様): 胃や十二指腸などの上部消化管からの出血が原因です。血液が胃酸と混じり合い、酸化することでタールのような黒色になります。胃潰瘍や十二指腸潰瘍などが疑われます。

 

 

 

「血便が起こる原因」

血便の原因は多岐にわたりますが、大きく分けて以下の2つが考えられます。

1. 肛門付近の病気(心配の少ない原因)

o 痔(ち゛): 特に出血しやすいのはいぼ痔(内痔核)です。

排便時にいきんだ際に出血し、比較的鮮やかな血が便の表面に付着したり、ポタポタ落ちたりします。
o 切れ痔(裂肛): 便秘などで硬い便を出す際に、肛門の皮膚が切れて出血します。排便時に強い痛みを伴うことが多いのが特徴です。

 

2. 消化管の病気(早期発見が重要な原因)

o 大腸ポリープ・大腸がん: ポリープやがんからの出血は、気づかないうちに少量ずつ続くことが多く、便潜血検査で初めてわかることもあります。
o 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など): 大腸の粘膜に炎症や潰瘍ができ、粘液や膿が混じった血便や下痢、腹痛を伴います。
o 憩室出血(けいしつしゅっけつ): 大腸の壁にできた小さなポケット(憩室)から出血します。
o 胃潰瘍・十二指腸潰瘍: 上部消化管からの出血で、タール便として現れます。

 

 

 

「受診をした方が良い場合は?」

「痔だと思って放置していたら、実は重大な病気だった」というケースは少なくありません。

以下の症状が一つでも見られたら、迷わず当院にご相談ください。

• 血便が続く、または頻繁に繰り返す場合
• 便が細くなってきた、便通異常(便秘・下痢)が続く場合
• 体重が急に減った、貧血(ふらつき、だるさ)がある場合
• 激しい腹痛や嘔吐、発熱を伴う場合
• 真っ黒な便(タール便)が出た場合

特に40歳以上で初めて血便を経験した方や、便潜血検査で陽性が出た方は、症状の有無にかかわらず、消化器専門医による検査をおすすめします。

 

 

 

「どのような診察が行われるの?」

まずは患者様のお話を詳しくお伺いします(問診)。

出血の色や量、頻度、排便時の痛みやその他の症状(腹痛、発熱など)についてお聞かせください。

その情報から、出血源をある程度推測することができます。

触診や肛門鏡での診察で痔の有無を確認することもあります。

患者様の不安を和らげながら、丁寧に診察を行いますのでご安心ください。

 

 

 

「どのような検査が必要で、何を調べる?」

出血の原因を特定するためには、以下の検査が必要になることが多いです。
1. 便潜血検査: 便に混じった微量な血液(目に見えない血液)を調べます。

主に大腸がん検診として行われます。

2. 大腸内視鏡検査(大腸カメラ): これが最も重要で確実な検査です。肛門からスコープを挿入し、大腸全体を直接観察します。

出血源(痔、ポリープ、がん、炎症など)を特定し、その場でポリープ切除も可能です。当クリニックでは、患者様の負担を軽減できるよう、眠っている間に検査を受けられる鎮静剤の使用も可能です。

 

 

 

「どのような診断と治療が行われるの?」

検査結果に基づき、正確な診断を行います。

• 痔の場合: 生活習慣の指導や、座薬・飲み薬・塗り薬による治療が中心となります。症状が重い場合は専門施設をご紹介します。
大腸ポリープ・早期がんの場合: 内視鏡検査時に切除を行います。切除が困難な進行がんの場合は、速やかに専門病院と連携し、最適な治療に進めるようサポートします。
• 炎症性腸疾患の場合: 炎症を抑える薬物治療や、外科的治療が中心となります。

 

 

 

「最後に…」

血便は「痔だろう」と自己判断してしまいがちな症状ですが、命に関わる病気のサインである可能性も秘めています。

当院は、皆様の「かかりつけ医」として、不安や疑問に寄り添い、専門的な検査と適切な治療を提供できる体制を整えています。

早期発見は、病気の治療を成功させるための最大の秘訣です。

何か少しでも気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

皆様の健康を、ご家族やご友人にも共有していただけるよう、これからも正確でわかりやすい情報発信を続けてまいります。

 

 

 

 

 

 

健康や病気について学べるクリニック

都営新宿線菊川駅徒歩2分 菊川内科皮膚科クリニック

 

 

 


監修 医療法人社団 俊爽会  理事長 小林俊一 日本内科学会 総合内科専門医 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医

投稿者: 医療法人社団俊爽会

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