2025.12.27更新

機能性ディスペプシア(FD)とは?


ディスペプシア」とは、ギリシャ語で「消化不良」や「胃の調子が悪い」という意味を指します。

かつては「神経性胃炎」や「胃下垂」などと呼ばれることもありましたが、現在は、胃の粘膜に潰瘍やがんなどの「目に見える異常」がないにもかかわらず、胃の痛みやもたれが慢性的に続く状態を機能性ディスペプシアと呼んでいます。

 

症状の特徴


大きく分けて、以下の2つのタイプがあります。

 

食後愁訴(しゅうそ)症候群:食後に起こる「胃もたれ」や、食べ始めてすぐにお腹がいっぱいになる「早期満腹感」が主症状です。

 

心窩部(しんかぶ)痛症候群みぞおち周辺の「痛み」「焼けるような感覚」が主症状です。

これらが数ヶ月にわたって週に数回起こる場合、この病気が疑われます。

 

 

機能性ディスペプシアが起こる原因


なぜ、胃そのものはきれいなのに症状が出るのでしょうか?主な原因は「胃の動き(機能)」のトラブルです。

 

適応性弛緩(しかん)の障害:通常、食べ物が入ってくると胃は広がって貯蔵しますが、これがうまく広がらないと、少しの量でパンパン(早期満腹感)になります。

 

胃排泄(はいせつ)能の低下:胃にたまった食べ物を十二指腸へ送り出す力が弱いため、いつまでも胃に残って重苦しく感じます。

 

知覚過敏:少しの刺激や胃酸に対して、胃が過剰に痛みを感じてしまいます。

 

心理的要因:脳と胃は深くつながっているため、ストレスや睡眠不足が症状を悪化させることがあります

 

 

機能性ディスペプシアの種類
先述の通り、「食後にもたれるタイプ」と「みぞおちが痛むタイプ」に分類されますが、実際には両方の症状を併せ持っている方も少なくありません。

 

 

発生部位ごとの特徴
主に「胃の上部(食べ物を貯める場所)」の広がりの悪さと、「胃の下部(食べ物を送り出す場所)」の動きの悪さ、そして「胃の出口(十二指腸)」の過敏さが関係しています。

 

 

機能性ディスペプシアを引き起こす主な疾患(紛らわしい病気)


診断をつけるためには、以下の病気ではないことを確認する必要があります。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃がん

逆流性食道炎

胆石症や膵炎(すいえん)

 

 

和らげるために自分でできる対処法は?


生活習慣を少し見直すだけで、胃の動きがスムーズになることがあります。

食事の工夫一度にたくさん食べず、よく噛んで腹八分目を心がけましょう。高脂肪食、刺激物(辛いもの)、カフェイン、アルコールは控えめに。

 

規則正しい睡眠:自律神経を整えることで、胃の働きも安定します。

 

リラックスタイムを作る:ストレスは胃の動きを止めます。趣味の時間や深呼吸を大切にしてください。

 

 

受診をした方が良い場合は?


「いつものことだから」と放置するのは禁物です。

市販の胃薬を飲んでも改善しない

急に体重が減ってきた

食欲が著しく落ちている

黒っぽい便が出る

これらは、他の重篤な病気が隠れているサインかもしれません。まずは(地域名)クリニックにご相談ください。

 

 

どのような検査が必要で、何を調べる?


当クリニックでは、まず症状を詳しく伺います。その上で、必要に応じて以下の検査を検討します。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査):胃がんや潰瘍がないか、直接粘膜を確認します。

ピロリ菌検査:ピロリ菌がいると、胃の機能に影響が出ることがあります。

血液検査・腹部エコー:肝臓や膵臓など、他の臓器に原因がないか調べます。

 

 

どのような診断と治療が行われるの?


検査の結果、他の病気が見つからなければ「機能性ディスペプシア」と診断されます。

治療には、胃の動きを改善する薬(アコチアミドなど)や、胃酸を抑える薬、漢方薬などを患者様のタイプに合わせて処方します。

 

 

 

どのような診察が行われるの?


当クリニックでは、医師が現在の症状、食事の内容、生活の背景などを丁寧にお聞きします。 「ただの疲れですよ」で終わらせず、あなたの「つらさ」の根本解決を一緒に目指します。

 

 

 

最後に…
胃の調子が悪いと、せっかくの美味しい食事や楽しい時間も半減してしまいますよね。 「検査で異常がないと言われたけれど、まだ苦しい」という方は、決して一人で悩まずに当クリニックにお気軽にご相談ください。

健康な胃を取り戻し、毎日を笑顔で過ごせるようサポートさせていただきます。

ご家族やご友人で「最近ずっと胃がもたれているみたい」という方がいらっしゃれば、ぜひこのお話をシェアしてあげてくださいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

健康や病気について学べるクリニック

都営新宿線菊川駅徒歩2分 菊川内科皮膚科クリニック

 

 

 

~~監修 医療法人社団 俊爽会  理事長 小林俊一 

~~ 日本内科学会 総合内科専門医 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医

投稿者: 医療法人社団俊爽会

2025.12.20更新

こんにちは!菊川内科皮膚科クリニックです!

生活の中でふと、「あれ?これってどうなの?」と体の変化に疑問を感じることはありませんか?

特に便に血が混じる「血便」は、多くの方が不安に感じるデリケートな症状です。

今回は、そんな血便について、正しく理解し、ご自身の健康を守るための情報をお届けします。

血便は、早期発見が重要な重大な病気のサインである場合もあります。

不安を解消し、安心して毎日を過ごすためにも、一緒に「血便」について学んでいきましょう。

 

 

「血便とは?」

血便とは、文字通り便に血液が混じっている状態を指します。

トイレットペーパーに付着する程度のわずかな出血から、便器が真っ赤になるほどの大量の出血まで程度はさまざまです。

また、出血した部位や経過によって、血液の色も異なります。この色の違いが、どこで出血が起きているのかを知るための重要な手がかりになります。

 

 

 

「症状の特徴」

血便は、その原因によって異なります。

鮮やかな赤い血(鮮血): 主に肛門に近い直腸や肛門からの出血、または大量の下部消化管出血でみられます。最も多い原因は痔です。
暗い赤色〜黒っぽい血(暗赤色便): 大腸や小腸など、比較的奥からの出血で、便として排出されるまでに時間が経っている場合に見られます。潰瘍性大腸炎や大腸憩室出血などが疑われます。
真っ黒な便(タール便、岩のり様): 胃や十二指腸などの上部消化管からの出血が原因です。血液が胃酸と混じり合い、酸化することでタールのような黒色になります。胃潰瘍や十二指腸潰瘍などが疑われます。

 

 

 

「血便が起こる原因」

血便の原因は多岐にわたりますが、大きく分けて以下の2つが考えられます。

1. 肛門付近の病気(心配の少ない原因)

o 痔(ち゛): 特に出血しやすいのはいぼ痔(内痔核)です。

排便時にいきんだ際に出血し、比較的鮮やかな血が便の表面に付着したり、ポタポタ落ちたりします。
o 切れ痔(裂肛): 便秘などで硬い便を出す際に、肛門の皮膚が切れて出血します。排便時に強い痛みを伴うことが多いのが特徴です。

 

2. 消化管の病気(早期発見が重要な原因)

o 大腸ポリープ・大腸がん: ポリープやがんからの出血は、気づかないうちに少量ずつ続くことが多く、便潜血検査で初めてわかることもあります。
o 炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎など): 大腸の粘膜に炎症や潰瘍ができ、粘液や膿が混じった血便や下痢、腹痛を伴います。
o 憩室出血(けいしつしゅっけつ): 大腸の壁にできた小さなポケット(憩室)から出血します。
o 胃潰瘍・十二指腸潰瘍: 上部消化管からの出血で、タール便として現れます。

 

 

 

「受診をした方が良い場合は?」

「痔だと思って放置していたら、実は重大な病気だった」というケースは少なくありません。

以下の症状が一つでも見られたら、迷わず当院にご相談ください。

• 血便が続く、または頻繁に繰り返す場合
• 便が細くなってきた、便通異常(便秘・下痢)が続く場合
• 体重が急に減った、貧血(ふらつき、だるさ)がある場合
• 激しい腹痛や嘔吐、発熱を伴う場合
• 真っ黒な便(タール便)が出た場合

特に40歳以上で初めて血便を経験した方や、便潜血検査で陽性が出た方は、症状の有無にかかわらず、消化器専門医による検査をおすすめします。

 

 

 

「どのような診察が行われるの?」

まずは患者様のお話を詳しくお伺いします(問診)。

出血の色や量、頻度、排便時の痛みやその他の症状(腹痛、発熱など)についてお聞かせください。

その情報から、出血源をある程度推測することができます。

触診や肛門鏡での診察で痔の有無を確認することもあります。

患者様の不安を和らげながら、丁寧に診察を行いますのでご安心ください。

 

 

 

「どのような検査が必要で、何を調べる?」

出血の原因を特定するためには、以下の検査が必要になることが多いです。
1. 便潜血検査: 便に混じった微量な血液(目に見えない血液)を調べます。

主に大腸がん検診として行われます。

2. 大腸内視鏡検査(大腸カメラ): これが最も重要で確実な検査です。肛門からスコープを挿入し、大腸全体を直接観察します。

出血源(痔、ポリープ、がん、炎症など)を特定し、その場でポリープ切除も可能です。当クリニックでは、患者様の負担を軽減できるよう、眠っている間に検査を受けられる鎮静剤の使用も可能です。

 

 

 

「どのような診断と治療が行われるの?」

検査結果に基づき、正確な診断を行います。

• 痔の場合: 生活習慣の指導や、座薬・飲み薬・塗り薬による治療が中心となります。症状が重い場合は専門施設をご紹介します。
大腸ポリープ・早期がんの場合: 内視鏡検査時に切除を行います。切除が困難な進行がんの場合は、速やかに専門病院と連携し、最適な治療に進めるようサポートします。
• 炎症性腸疾患の場合: 炎症を抑える薬物治療や、外科的治療が中心となります。

 

 

 

「最後に…」

血便は「痔だろう」と自己判断してしまいがちな症状ですが、命に関わる病気のサインである可能性も秘めています。

当院は、皆様の「かかりつけ医」として、不安や疑問に寄り添い、専門的な検査と適切な治療を提供できる体制を整えています。

早期発見は、病気の治療を成功させるための最大の秘訣です。

何か少しでも気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。

皆様の健康を、ご家族やご友人にも共有していただけるよう、これからも正確でわかりやすい情報発信を続けてまいります。

 

 

 

 

 

 

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監修 医療法人社団 俊爽会  理事長 小林俊一 日本内科学会 総合内科専門医 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医

投稿者: 医療法人社団俊爽会

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