機能性ディスペプシア(FD)とは?
「ディスペプシア」とは、ギリシャ語で「消化不良」や「胃の調子が悪い」という意味を指します。
かつては「神経性胃炎」や「胃下垂」などと呼ばれることもありましたが、現在は、胃の粘膜に潰瘍やがんなどの「目に見える異常」がないにもかかわらず、胃の痛みやもたれが慢性的に続く状態を機能性ディスペプシアと呼んでいます。
症状の特徴
大きく分けて、以下の2つのタイプがあります。
食後愁訴(しゅうそ)症候群:食後に起こる「胃もたれ」や、食べ始めてすぐにお腹がいっぱいになる「早期満腹感」が主症状です。
心窩部(しんかぶ)痛症候群:みぞおち周辺の「痛み」や「焼けるような感覚」が主症状です。
これらが数ヶ月にわたって週に数回起こる場合、この病気が疑われます。
機能性ディスペプシアが起こる原因
なぜ、胃そのものはきれいなのに症状が出るのでしょうか?主な原因は「胃の動き(機能)」のトラブルです。
適応性弛緩(しかん)の障害:通常、食べ物が入ってくると胃は広がって貯蔵しますが、これがうまく広がらないと、少しの量でパンパン(早期満腹感)になります。
胃排泄(はいせつ)能の低下:胃にたまった食べ物を十二指腸へ送り出す力が弱いため、いつまでも胃に残って重苦しく感じます。
知覚過敏:少しの刺激や胃酸に対して、胃が過剰に痛みを感じてしまいます。
心理的要因:脳と胃は深くつながっているため、ストレスや睡眠不足が症状を悪化させることがあります。
機能性ディスペプシアの種類
先述の通り、「食後にもたれるタイプ」と「みぞおちが痛むタイプ」に分類されますが、実際には両方の症状を併せ持っている方も少なくありません。
発生部位ごとの特徴
主に「胃の上部(食べ物を貯める場所)」の広がりの悪さと、「胃の下部(食べ物を送り出す場所)」の動きの悪さ、そして「胃の出口(十二指腸)」の過敏さが関係しています。
機能性ディスペプシアを引き起こす主な疾患(紛らわしい病気)
診断をつけるためには、以下の病気ではないことを確認する必要があります。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍
胃がん
逆流性食道炎
胆石症や膵炎(すいえん)
和らげるために自分でできる対処法は?
生活習慣を少し見直すだけで、胃の動きがスムーズになることがあります。
食事の工夫:一度にたくさん食べず、よく噛んで腹八分目を心がけましょう。高脂肪食、刺激物(辛いもの)、カフェイン、アルコールは控えめに。
規則正しい睡眠:自律神経を整えることで、胃の働きも安定します。
リラックスタイムを作る:ストレスは胃の動きを止めます。趣味の時間や深呼吸を大切にしてください。
受診をした方が良い場合は?
「いつものことだから」と放置するのは禁物です。
市販の胃薬を飲んでも改善しない。
急に体重が減ってきた。
食欲が著しく落ちている。
黒っぽい便が出る。
これらは、他の重篤な病気が隠れているサインかもしれません。まずは(地域名)クリニックにご相談ください。
どのような検査が必要で、何を調べる?
当クリニックでは、まず症状を詳しく伺います。その上で、必要に応じて以下の検査を検討します。
胃カメラ(上部消化管内視鏡検査):胃がんや潰瘍がないか、直接粘膜を確認します。
ピロリ菌検査:ピロリ菌がいると、胃の機能に影響が出ることがあります。
血液検査・腹部エコー:肝臓や膵臓など、他の臓器に原因がないか調べます。
どのような診断と治療が行われるの?
検査の結果、他の病気が見つからなければ「機能性ディスペプシア」と診断されます。
治療には、胃の動きを改善する薬(アコチアミドなど)や、胃酸を抑える薬、漢方薬などを患者様のタイプに合わせて処方します。
どのような診察が行われるの?
当クリニックでは、医師が現在の症状、食事の内容、生活の背景などを丁寧にお聞きします。 「ただの疲れですよ」で終わらせず、あなたの「つらさ」の根本解決を一緒に目指します。
最後に…
胃の調子が悪いと、せっかくの美味しい食事や楽しい時間も半減してしまいますよね。 「検査で異常がないと言われたけれど、まだ苦しい」という方は、決して一人で悩まずに当クリニックにお気軽にご相談ください。
健康な胃を取り戻し、毎日を笑顔で過ごせるようサポートさせていただきます。
ご家族やご友人で「最近ずっと胃がもたれているみたい」という方がいらっしゃれば、ぜひこのお話をシェアしてあげてくださいね。
健康や病気について学べるクリニック
都営新宿線菊川駅徒歩2分 菊川内科皮膚科クリニック
~~監修 医療法人社団 俊爽会 理事長 小林俊一
~~ 日本内科学会 総合内科専門医 日本消化器内視鏡学会 消化器内視鏡専門医






















