きくクリブログ

2024.01.31更新

RSウイルスについて

 


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RSウイルス感染症は、大人も子供もかかる呼吸器感染症です。RSウイルスは、一般的には乳幼児の呼吸器感染症の原因ウイルスと知られていますが、高齢者や基礎疾患のある成人についても症状が重くなり肺炎を引き起こすことがあると報告されています。

 

RSウイルス感染症はどんな人がかかるの?どうやってかかるの?

 

◆年齢問わず感染します

RSウイルスは、2歳までにほぼすべての子どもが感染するとされ、その後も生涯にわたって何度も感染と発症を繰り返します。そのため乳幼児だけではなく、成人、特に高齢者にも影響をおよぼす可能性もあります。

喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心疾患、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)などの慢性の基礎疾患がある人や、免疫機能が低下している人は、RSウイルスに感染した場合、肺炎などの合併症を引き起こすこともあります。

 

◆RSウイルス感染症の感染経路

RSウイルス感染症の感染経路は、飛沫感染・接触感染です。

※麻疹や水痘、結核のように空気感染はしません。

 

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RSウイルス感染症の症状は?

RSウイルス感染症の症状としては発熱、鼻汁などの軽い風邪様の症状から重い肺炎まで様々です。

 

◆RSウイルスの滞在期間と症状の経過

滞在期間:4~5日

発熱、鼻汁、咳などの上気道炎の症状で発症します。

多くの方は、数日間で回復しますが、一部の方は喘鳴、呼吸困難なども下気道炎の症状が現れ、数日~1週間ほどでかかって回復します。

中には、肺炎などに発展することもあります。

 

◆特に気をつけたほうがいいのはどんな人?

【大人の場合】

・高齢者、喘息、COPD、心疾患など慢性的な基礎疾患がある人、免疫機能が低下している人

【乳幼児の場合】

・基礎疾患を有する小児(特に早産時や生後24か月以下で心臓や肺に基礎疾患がある小児、神経・筋疾患やあるいは免疫不全の基礎疾患を有する小児等)

・生後6か月以内の乳児

 

☆RSウイルス感染症は喘息やCOPD、心疾患などの基礎疾患の増悪の原因となることもあります。

 

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どうやって予防したらいいの?

 

◆RSウイルスの感染が広がりやすい場所

・家庭内(兄弟姉妹・両親から乳幼児へ)

咳などの呼吸器症状がある年長児や成人は、可能な限り0~1歳児とも接触を避ける、または感染を防ぐための対策が重要です。

・長期療養施設(介護施設等)

RSウイルスの集団発生が問題となる場合があり、重症化することもある高齢者が利用する介護施設などでは特に注意が必要となります。

 

◆RSウイルスの感染を防ぐための対策

・鼻汁、咳などの呼吸器症状があるときはマスクを着用

・手を石鹸と水で20秒以上かけてこまめに洗う

・ドアノブやモバイル機器など、頻繁に触れるものの表面を消毒する

 

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RSウイルス感染症 よくあるご質問

 

Q、RSウイルス感染症にかからないためにはどうしたらいいですか?

A、RSウイルスの感染を防ぐには、感染者の咳やくしゃみなどに含まれるウイルスを吸い込むことによる「飛沫感染」、ウイルスがついた手指や物(ドアノブや手すり、おもちゃなど)を触ったりすることによる「接触感染」への対策を行い、ウイルスに接触する機会をできるだけ減らすことが大切です。

 

Q、RSウイルスに感染した場合、他の人にうつさないよう、何日注意すればいいですか?

A、RSウイルスの感染力は通常、3~8日間持続すると考えられています。

  しかし、高齢者の場合には免疫機能の低下からRSウイルスがより長期間にわたって体内に溜まりやすく、咳などでほかの人にうつす可能性がありますので症状のある間は感染を防ぐための対策が大切です。

 

Q、RSウイルス感染症に一度感染すればまた感染することはありませんか?

A、RSウイルスは、麻疹(はしか)や水痘(水ぼうそう)などのウイルス感染症と違い、一度感染しても免疫が十分に得られません。そのためRSウイルスに一度感染した後も生涯にわたって何度も感染と発症を繰り返します。

 

Q、RSウイルス感染症は乳幼児や高齢者以外でも合併症を引き起こすことはありますか?

A、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)、心疾患、糖尿病、慢性腎臓病(CKD)などの慢性の基礎疾患がある人や、免疫機能が低下している人の中には、RSウイルスに感染した場合は、肺炎などの合併症を引き起こすこともあります。

 

Q、RSウイルス感染症に感染したら、何に注意すればいいですか?

A、RSウイルス感染症は、発熱、鼻水、咳などの上気道炎の症状で始まり、多くの方は数日で回復しますが、一部の方では下気道炎の症状が現れます。咳がひどくなる、喘鳴(ゼイゼイ、ヒューヒューとした呼吸音)が出る、呼吸困難となるなど下気道炎の症状に気づいたら、早めに医療機関を受診するようにしてください。

 

 

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都営新宿線菊川駅より徒歩2分、菊川内科皮膚科クリニックです。 

 

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投稿者: 菊川内科皮膚科クリニック

2024.01.25更新

爪水虫についてまとめました

 

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◎爪水虫(爪白癬)の治療目的

 爪水虫は、白癬菌というカビ(真菌と呼ぶ)の仲間による感染症です。足水虫をきちんと治療しなかったために、足から爪へ白癬菌がうつり住んでおこることが多いです。

 爪白癬は根気よく治療を継続すれば治る病気なので、完治を目指して治療しましょう。

 

<治療の目的>

 ①健康な爪を取り戻すこと  

 爪水虫は根気よく治療をすることで、健康な爪に戻りますので、放置しないようにしましょう。

 

 ②悪化させないこと

 爪水虫の初期は自覚症状はありませんが、悪化して爪が変形すると靴にあたって痛くなることがあります。

 

 ③爪水虫・足水虫を再発させないこと

 見た目がきれいになっても、白癬菌が残っている場合があります。また、爪水虫を治さないと足水虫も再発や悪化することがあります。健康な爪になるまで医師に診てもらいましょう。

 

 ④家族へうつさないこと

 爪水虫も足水虫と同じように人にもうつるので、家族にうつさない為にも、治療が必要です。

 

これらの4つを目指して、治療に取り組んでいきましょう。

 

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◎爪水虫はどうして起こるの?

 爪水虫は、白癬菌が爪に住みつくためにおこります。

 白癬菌がついたまま、通気性の悪い靴を長時間履いたりすることで、徐々に白癬菌が増殖していきます。増殖した白癬菌は、爪の周りの皮膚から爪に入り込んで住みつきます。

  爪水虫の爪の特徴には、以下のようなものがあります。

 

  ☆白色または黄白色の混濁があり、爪が厚くなっている。

  ☆くさび形に爪の混濁部が変色している。

 

 このような症状があらわれたときは、爪水虫かどうか、疑ってみるといいかもしれません。

 

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◎爪水虫にはどんな治療があるの?

 爪水虫の治療には、白癬菌を殺す作用のある抗真菌薬と呼ばれるお薬が使われます。抗真菌薬には、内服薬(飲み薬)と外用薬(塗り薬)があります。

 患者さんの症状や状態などに合わせて処方されます。

 内服薬と外用薬の爪への浸透は、それぞれ以下のようになります。

 

内服薬の場合…

 内服すると、有効成分が血液より爪まで運ばれて、皮膚及び爪の内側から効果を発揮します。

外用薬の場合…

 爪の表面に塗ることで、有効成分が白癬菌のいる爪の中や爪床(爪の裏と接している皮膚)まで浸透し、効果を発揮します。

 

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◎爪水虫治療の経過

 抗真菌薬は、白癬菌を殺す作用はありませんが、一旦変色、変形した爪が元に戻るわけではありません。

 有効成分が効いてくると爪の成長に伴って、白癬菌に感染した爪が先端の方へと押し出され、健康な爪におきかわります。

 治療経過には個人差があり、すべての患者さんが同じ経過をたどるわけではありません。

 目安として、爪が生え変わり健康な爪になるまで、足の爪の場合、1年~1年半かかりますので、じっくり治療に取り組みましょう。

 

<豆知識!爪の成長について>

爪の伸びる長さや、完全に生え変わるまでの期間は、手の爪と足の爪でそれぞれ少し異なります。

 

 ~手の爪~

一か月に伸びる長さ→約3ミリメートル

完全に生え変わる期間→約6か月

 

 ~足の爪~

一か月に伸びる長さ→約1.5ミリメートル

完全に生え変わる期間→約1年から1年半

 

比べてみると、手の爪は足の爪の倍に近い速さで伸びていることが分かります。

※爪の成長には個人差があります。

 

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◎ネイリンはどんなお薬?

 爪白癬の治療に用いるお薬の一例を紹介します。

 ネイリンは内服する抗真菌薬です。

 ネイリンを服用すると、有効成分が体に吸収され、血液の流れにのって全身に運ばれます。有効成分が血液によって手や足の先まで到達したあと、爪の中へ浸透して内側から白癬菌に作用していきます。

 

<服用方法>

1日1回1カプセルを12週間服用して下さい。

ネイリンの服用が終了した後も、爪が生え変わり健康な爪になるまで時間がかかります。

そのため、服用期間が終わったら、観察期間を設けます。

定期的に医師に診てもらい、完治を目指しましょう。

 

<服用中の注意>

・自分の判断で、お薬をやめないでください。

・お薬を服用する直前に、PTPシートから取り出して下さい。

 PTPシートから取り出したままにしておくと、お薬が湿ってしまう場合があります。

・服用を忘れたときには、その時点で1カプセルを服用してください。

 1度に2カプセルを服用しないようにしてください。

・治療経過や副作用のチェックの為に定期的に医療機関を受診してください。

・妊婦さんまたは妊娠している可能性がある患者さんは服用しないでください。

・妊娠する可能性のある患者さんは、ネイリン服用終了後3か月間は避妊するようにしてください。

・別の医療機関に受診したいときは、ネイリンを服用していることを医師や薬剤師に伝えるようにしてください。

 

<副作用>

 ネイリン服用前に比べ、以下のような症状が現れたら、医師、薬剤師に相談して下さい。

・全身倦怠感(体がだるい)

・発熱

・黄疸(皮膚や目が黄色い、尿が濃い)

・食欲不振

・吐き気、嘔吐

・くちびるや目の赤み

・かゆみ、発疹

・皮膚が広範囲に赤くなり、水ぶくれができる。

 

 副作用を未然に防ぐために、服用中に血液検査を実施することがあります。

 また、上記以外にも気になることがあれば、医師、薬剤師に相談してください。

 

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◎再発を防ぎ、完治させるためのポイント

6つのポイントを押さえて、爪水虫の完治を目指しましょう。

 ★足水虫も一緒に治療する

   足から爪への感染、爪から足への感染を防ぎましょう。

 ★足は毎日、指の間まで優しく丁寧に洗う

 ★毎日靴を履き替えて、屈を乾燥させる

 ★部屋はこまめに掃除して清潔に保つ

   玄関マットやラグマットは日干ししましょう。

 ★バスマット、スリッパなどは共有せず、その都度交換

   白癬菌が落ちて住みつくのを防ぎましょう。

 ★温泉やスポーツジム、サウナを利用したあとは足を洗う

 

上記に加えて、医師の指示に従い、勝手に治療を中断しないようにしてください。

 

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何かご不明点がございましたら当院までお問い合わせください。

 

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投稿者: 菊川内科皮膚科クリニック

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