• 胃潰瘍・十二指腸潰瘍
• 胃がん・食道がん
• 急性胃炎・逆流性食道炎
• 機能性ディスペプシア（胃の動き異常）
• 逆流性食道炎

• 腸閉塞（イレウス）
• 便秘症
• 大腸がん・炎症性腸疾患
• 感染性腸炎

• 胆石症・膵炎・腎炎
• 頭痛（片頭痛、脳梗塞、脳出血など）
• めまい症（メニエール病、突発性難聴など）
• 薬剤の副作用

• 暴飲暴食（ただし腹痛が伴う場合は腸閉塞の可能性あり）
• ストレスや精神的負荷
• 風邪など体調不良時の症状
• 悪阻（つわり）
• 乗り物酔い

吐き気が持続する場合、以下のような症状が現れる可能性があります。

• 食欲不振、嘔吐：胃の動きの乱れや炎症が原因で食事を続けられない状態になります。
• 腹痛、みぞおちの痛み：胃潰瘍や逆流性食道炎でみぞおち部に痛みが生じます。
• 胸やけ、呑酸：胃酸が食道に逆流する逆流性食道炎の典型症状です。
• 吐血、下血：胃潰瘍や胃炎で胃粘膜の出血が起こる場合起こり得ます。

• めまい、頭痛：脳の嘔吐中枢の刺激や脱水による血圧低下が原因で起こります。
• 発熱、歩行困難：腹膜炎や膵炎などの重篤な炎症疾患の合併症です。
• 体重減少、疲労感：長期の食欲不振や栄養不足によるものです。

• のどの違和感、慢性的な咳：逆流性食道炎で胃酸が喉に達する場合です。
• 便秘、下痢：腸閉塞や感染性腸炎で腸の動きが乱れることで起こります。
• 黄疸、右上腹部痛：胆石症や胆のう炎、膵炎の合併症です。

上部消化管の直接観察が可能で、胃潰瘍・胃がん・逆流性食道炎などの病変を検出します。組織採取による病理検査も併用され、ピロリ菌感染の有無も確認できます。

炎症・脱水・貧血・電解質異常を評価します。肝機能・腎機能・血糖値など、全身状態を総合的に把握するために行われます。

膵臓・肝臓・胆のう・胆管の異常を検出します。腸閉塞の疑いがある場合、腸の膨満状態を確認する際にも有用です。

突然の重篤な腹部疾患（腸穿孔・胆嚢炎・膵炎）や脳疾患（脳腫瘍、脳出血、脳梗塞など）の可能性を評価します。初期検査で原因が特定できない場合に実施されます。

妊娠検査：妊娠可能年齢の女性では必須です。
尿検査：尿路感染症や脱水や電解質異常の評価に活用されています。

制吐剤、漢方薬の服用や生活習慣の見直しを行います。

原因となる薬の中止または変更をします。

抗不安薬、抗うつ薬の服用やカウンセリングを行います。

原因となる疾患の治療を行います。（薬物療法、手術などを用います）

吐き気時は常温の水や経口補水液を少しずつ飲み、脱水を防ぎます。冷たい飲み物やカフェインは胃を刺激するため避け、白湯や優しい味のお茶が適しています。

優先すべき飲み物：水・レモン水・スポーツドリンク（薄めたもの）・経口補水液
摂取方法：15分～20分ごとに少量ずつ（例：1回50ml程度）

ごはん・パン・麺類など消化に良い炭水化物を中心に摂取し、脂質や食物繊維の多い食材は避けます。汁物（だし汁・お味噌汁）から始め、徐々に固形食へ移行します。

推奨食品
　・消化の良い炭水化物：白米・パン・麺類・おかゆ・豆腐
　・冷たい食品：冷ややっこ・ゼリー・ヨーグルト・缶詰果物
　・汁物：だし汁・お味噌汁・コンソメスープ

避ける食品
　・脂質の多いもの：脂身肉・揚げ物
　・食物繊維の多いもの：ごぼう・たけのこ・豆類
　・刺激物：香辛料・カフェイン・アルコール

食事の実践方法
　①少量分割: 1日5～6回に分けて摂取
　②温度管理: 熱い料理は冷ました後摂取
　③食事前準備: 氷水やレモン水で口腔を清潔に

強いにおいや光・音を避け、安静な環境を整えます。食事前のうがいで口腔を清潔に保ち、胃への負担を軽減します。

腹部を締め付けない服を選び、下着は緩めにします。嘔吐後は背筋を伸ばして座り、首を前傾させて誤嚥を防ぎます。

嘔吐が長時間続く・下痢を伴う・腹痛を伴う、便が急に出づらくなる、体調が改善しない場合は、胃腸炎や消化器疾患の可能性があるため消化器内科を受診しましょう。四肢のしびれや麻痺を伴う場合は脳疾患の可能性もある為、脳神経外科を受診しましょう。

～　医療法人社団　俊爽会　理事長　小林俊一　監修　～