赤み

「赤みとは?」

皮膚が普段より赤く見える状態を「赤み」といいます。赤みは、顔や体のどこにでも現れることがあります。
考えられる病気としては、湿疹やアトピー性皮膚炎、ニキビやその跡、酒さ、帯状疱疹や薬疹などがあります

症状の特徴

皮膚の赤みは、血管の拡張や炎症によって生じる症状で、以下のような特徴があります。

赤み(紅斑)は、皮膚表面が赤く見える状態で、炎症や血流の増加が原因です。

・赤みとともに、かゆみ、ヒリヒリ感、ほてり、腫れ、乾燥、ブツブツ(丘疹)、膿をもったブツブツ(膿疱)、うろこ状のフケ、かさぶたなどが伴うことがあります。

・赤みの範囲や形は、原因や部位によって異なります。

赤みが起こる原因

赤ら顔にはいくつかの代表的な原因があります。


・毛細血管拡張症:顔の毛細血管が広がり、皮膚の表面に赤く浮き出て見える状態です。寒暖差や飲酒、緊張などがきっかけになることもあります。

・酒さ(しゅさ):中高年に多くみられる、原因不明の慢性炎症性疾患です。顔の中心部が赤くなり、ほてりを伴うこともあります。

・脂漏性皮膚炎:皮脂の分泌が多い部分(額や小鼻周辺など)に炎症が起き、赤みやカサつきが出ます。

・ニキビや乾燥などの刺激:ニキビの炎症や、乾燥による肌のバリア機能低下も赤みの原因になります。

・生まれつきの肌の薄さ:肌が薄いと血管が透けやすく、赤みが目立つことがあります。

・女性ホルモンや冷え性:女性ホルモンの変動や冷え性も、毛細血管の拡張を引き起こし、赤ら顔の原因となることがあります。

 

赤ら顔の原因は一つとは限らず、複数の要素が重なっている場合もあります。気になる場合は、皮膚科での診察をおすすめします。

 

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赤みの種類

皮膚の「赤み」には、いくつかの種類やパターンがあります。それぞれの症状には特徴があり、原因となる疾患によって現れ方が異なります。


紅斑(こうはん):皮膚表面が平らに赤くなる状態です。炎症や血管の拡張が原因で、かゆみやヒリヒリ感、熱感を伴うことがあります。

 

毛細血管拡張:皮膚の浅い部分の細い血管が拡張し、線状や網目状に赤い血管が透けて見える状態です。特に顔(鼻や頬)に多くみられます。

 

丘疹・膿疱(きゅうしん・のうほう):赤みとともに、盛り上がったブツブツ(丘疹)や、膿をもったブツブツ(膿疱)が現れることがあります。ニキビに似ていますが、毛穴の詰まりは伴わないことが特徴です。

 

環状紅斑・円板状紅斑:円形や輪状に赤みが現れるタイプです。膠原病などの全身疾患でみられることがあります。

 

貨幣状湿疹:円形に近い赤い斑が現れ、周囲にブツブツやジクジク、かさぶたを伴うことがあります。

 

赤い盛り上がり(鼻瘤型など):鼻や顔の一部が赤く盛り上がり、皮膚が厚くなるタイプです。酒さの進行型などでみられます。

赤みの発生部位ごとの特徴

・酒さ:鼻や頬、眉間、顎などに赤みや毛細血管の拡張、かゆみ、ほてり、ヒリヒリ感が出ます。
・脂漏性皮膚炎:鼻のわきや眉、髪の生え際など皮脂分泌が多い部位に赤みやフケが生じます

頭皮・生え際

・脂漏性皮膚炎:赤みとともに湿ったフケや乾燥したうろこ状のフケが出ます。

 

胴体・手足

・湿疹や皮膚炎:コイン状や不規則な赤み、かゆみ、小さな水ぶくれやかさぶたができることがあります。

 

胸・わき・股間

・脂漏性皮膚炎:皮脂腺が多い部位で赤みやフケ、湿り気が出やすいです。

 

赤みを引き起こす主な疾患

主な赤みを伴う皮膚疾患は以下のようなものがあります。

・湿疹・皮膚炎

・ニキビ

・酒さ

・蕁麻疹

・ウイルス性発疹症

・薬疹

・膠原病

・光線過敏症

・掌蹠膿疱症

・ジベルばら色粃糠疹

赤みは多くの皮膚疾患でみられる症状であり、発疹の形や部位、経過、伴う症状によって診断が異なります。

「赤みを和らげるために自分でできる対処法は?」

・原因となる刺激や悪化因子を避ける

・患部を掻かない・こすらない

・冷やす

・適切なスキンケア

・紫外線対策

・生活習慣の見直し

・市販薬の利用

「受診をした方が良い場合は?」

・赤みや炎症が広がっている、または強い場合

・痛みや腫れ、水ぶくれ、膿などを伴う場合

・かゆみや赤みが長引く、または繰り返す場合

・セルフケアや市販薬で改善しない場合

・日常生活に支障が出るほどの症状がある場合

・原因が分からない、または悪化している場合

 

赤みは多くの皮膚疾患でみられる症状です。セルフケアで改善しない場合や症状が強い場合は、早めに皮膚科を受診して専門的な治療を受けましょう。

 

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「どのような検査が必要で、何を調べる?」

必要に応じて皮膚の状態や他の疾患との鑑別のための検査を行います。

 

・アレルギー検査:赤みの原因がアレルギー性の場合、疑わしい物質を皮膚に貼ったり、注射したりして反応を見ることで、アレルゲンを特定します。パッチテストは皮膚に48時間貼付し、経時的に反応を観察します。

・皮膚生検:見た目だけで診断が難しい場合や、他の疾患との鑑別が必要な場合は、皮膚の一部を採取して顕微鏡で調べます。これにより、炎症の種類や細胞の異常、腫瘍の有無などが分かります。

・血液検査:全身性の疾患やアレルギー、感染症が疑われる場合に、炎症反応やアレルギーの指標、感染の有無を調べます。

・微生物検査:感染症が疑われる場合、真菌(カビ)や細菌、ウイルスの有無を調べるために、皮膚の一部や分泌物を検査します。

・血液検査(IgE抗体、TARCなど):アレルギー体質や重症度の評価

・アレルゲン検査:原因となるアレルギー物質の特定

View39(ビューサンキュー)

View39は、一度の採血で39種類ものアレルギーの原因物質をまとめて調べることができる血液検査です。
「もしかしてアレルギーかも?」と感じているけれど、何が原因かわからない、といった場合に、効率的にアレルギーの原因を特定するための検査として注目されています。アレルギーの原因を効率的に特定し、今後の生活改善や治療のヒントを得るための便利な検査と言えるでしょう。

菊川内科皮膚科クリニックでも行っている検査となります。

「どのような診断と治療が行われるの?」

赤みの診断では、まず皮膚の状態や分布、形状、経過などを詳細に観察し、問診を行います。必要に応じて検査を組み合わせて診断します。

赤みの治療は、原因となる疾患や状態に応じて選択されます。


・原因疾患の治療:まずは赤みの原因となる疾患を正確に診断し、その治療を行います。

・外用薬:炎症やかゆみを抑えるために、ステロイド外用薬や保湿剤、抗炎症成分のあるクリームなどを使用します。

・内服薬:症状が強い場合や広範囲の場合は、抗ヒスタミン薬、抗炎症薬、漢方薬などが処方されることもあります。

・光線療法・レーザー治療:酒さや毛細血管拡張など、特定の赤みに対しては光線療法やレーザー治療が行われることがあります。

・生活指導・スキンケア:患部を清潔に保ち、刺激や紫外線を避ける、保湿を心がけるなど、日常生活でのケアも重要です。

最後に…

赤みは多くの皮膚疾患でみられる症状であり、発疹の形や部位、経過、伴う症状によって診断が異なります。

気になる赤みが続く場合や広がる場合は、当院までご相談ください。

 

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